近未来的なデザインを実現したガラスらせん階段
世界で初めてのサスペンション構造によって設計された「STEPS IN THE AIR」が完成しました。このガラス階段は、従来のガラス階段の概念を覆す、画期的なデザインと安全性を兼ね備えています。
従来のガラス階段との違い
これまでのガラス階段は、側面に取り付けられたガラス板で支えられている構造が主流でした。しかし、「STEPS IN THE AIR」では、側面のガラス板を排除し、独立したガラスの段板を吊り下げるという新しいアプローチが取られています。これにより、まるで空中を歩いているかのような独特の体験を提供します。
実現に際しては、意匠設計を手がけた太田浩史氏と、構造設計の佐藤淳氏が緻密な計算を行い、実物大のモデルで徹底的な実験を行いました。その結果、ガラス段板を見事に独立して固定することに成功しました。
一貫した透明感と安全性
この新しい階段は、光を透過し、視覚的に開放感を演出します。また、強度を保ちながらも軽量なガラスを使用することで、安全性の高い空間を実現しています。特に注目すべきは、曲面状の手すりに用いられる「レオフレックス」。これは化学強化された特殊ガラスで、薄型ながら高い耐久性を持っており、視覚的にも軽やかさを感じさせながらも安全性を確保しています。
手すりの設置方法も特筆すべき点です。薄型のガラスを曲げる方法として、平らなガラス板を2枚並べ、設置しながら少しずつ曲げていく手法が採用されています。これにより、ガラスの特性を最大限に活かしつつ、強くて美しい手すりが実現されています。
AGCの今後の展望
旭硝子は、今後も新しいガラスの使用方法を提案し、より快適で美しい空間を実現することを目指しています。革新的な技術とデザインを持った「STEPS IN THE AIR」は、その第一歩と言えるでしょう。新しいライフスタイルの中で、このような特殊な構造のガラス製品がどのように活用されていくか、大いに期待されます。
このガラス階段は、現代の建築技術の粋を集めた一品であり、未来の建築デザインに新たな風を吹き込む存在になるでしょう。おしゃれでありながらも安全に配慮したデザインが、多くの施設に広がっていくことを願っています。
興味のある方は、ぜひ公式サイトで詳細をご覧ください。
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