立正大学のデータサイエンス学部が新たなスポーツトレーニング機器を導入
立正大学データサイエンス学部は、スポーツデータサイエンスの分野において革新的な取り組みを行っています。最近、同学部は「LEDSREACT」という次世代トレーニング機材を導入し、スポーツのパフォーマンス向上に向けた実証的なデータ活用を進めることになりました。
LEDSREACTとは
LEDSREACTは、ベルギーのLedsreact社が開発した次世代型レーダー測定機器で、反応速度や俊敏性の向上を目的としたトレーニングを支援する最先端のデバイスです。この機器は、被験者に特別なマーカーやセンサーを装着することなく、高精度で速度や加速・減速を測定することができるのが特徴です。最大40メートルの範囲を自動追跡し、リアルタイムでタイム、スピード、加速・減速といったデータを計測。その結果は専用アプリで視覚化され、選手に即座にフィードバックが返されます。
LEDSREACTを活用することで、選手はそれぞれのトレーニングの効果を数値で確認でき、自分自身のパフォーマンスを客観的に把握できるようになります。トレーニングは屋内外どちらでも行うことができるため、利用の幅も広がります。特に、最大30名の選手に対しても、スプリントやアジリティーの測定を迅速に行うことができるのです。
具体的な取り組み
立正大学データサイエンス学部では、LEDSREACTを利用した具体的な研究活動が始まっています。例えば、30メートルスプリントにおいては、全体のタイムを測るだけでなく、0.029秒ごとに身体の重心の速度、加速度、移動方向といった詳細なデータを瞬時に計測することが可能になります。この高精度な計測技術により、アスリートの成長を数字で確認でき、より効果的なトレーニングの設計が可能になります。
特に注目すべきは、「Sprint Force-Velocity Profile」という指標で、選手が発揮している「力」と「速度」の関係を可視化することができます。この解析により、選手の特性に基づいたオーダーメイドのトレーニングプランが作成できるようになります。
反応速度測定のゲーム形式トレーニング
また、LEDSREACTを使用した新しいトレーニング方法も採用されています。選手たちは色のコーンを回り戻ってくるゲーム形式のトレーニングを行い、楽しみながら反応速度を高めることができるようになっています。このように、楽しさを取り入れることで、より多くの選手が主体的にトレーニングに参加できる環境が整えられています。
担当者のコメント
データサイエンス学部の准教授である永田聡典氏は、「私たちはアスリートのパフォーマンス向上に向けた教育・研究活動を積極的に進めています。この新しい機材を利用することで、科学的な分析に基づいた個別最適なトレーニングを提案し、実践することができるようになるのが大きな強みです」と語ります。
LEDSREACTの導入は、スポーツトレーニングとデータ分析を融合することで新たな改革をもたらす「ゲームチェンジャー」としての役割が期待されています。データサイエンスとスポーツ科学の力を組み合わせ、アスリートの真の潜在能力を引き出す新しい時代の到来を感じさせます。
最後に
立正大学データサイエンス学部は、今後もアスリートのトレーニングの在り方を変革していくための挑戦を続けていきます。新しい技術を取り入れたトレーニング環境の整備は、さらなる可能性を秘めたアスリートの育成に寄与することでしょう。ぜひ、その取り組みから目が離せません。