位置情報アワード2025が決定!最優秀賞とその革新性
位置情報データを活用したマーケティングやサービスの推進を目指す一般社団法人LBMA Japanが開催した「位置情報アワード2025」が話題です。このコンペティションでは、加盟企業による投票で選ばれた最優秀賞が発表され、注目を集めています。
最優秀賞の受賞技術
最優秀賞には、MetCom株式会社と株式会社ブログウォッチャーの共同開発した「三次元人流ビッグデータに基づく高さ情報による階層分離」技術が選ばれました。この技術は、これまで平面的な人流データにとどまっていた分析を、三次元的に可視化するという革新性を持っています。特に、スマートフォンの気圧センサーを利用して階層ごとに動線を抽出することに成功しました。これにより、地下通路やビルの特定階など、従来は難しかった動線の分析が可能となり、都市交通の向上に寄与することが期待されています。実際、国土交通省の実証事業にも採択されており、その社会実装が加速しています。
この技術は、単なるデータの可視化にとどまらず、乗り換えの判定や施設内での動線分析などにも応用されるため、今後の発展が非常に楽しみです。
優秀賞に輝いた技術
最優秀賞に続いて、優秀賞に選出されたのは以下の5つのプロジェクトです:
- - 商圏レポートAI: 膨大なデータを瞬時に解析し、誰でも高度な商圏理解を実現する技術(技研商事インターナショナル株式会社、株式会社データインサイト)
- - CITY INSIGHT: 道路維持管理を支援するサービス(株式会社ナイトレイ)
- - Shufoo!ビジトラ: 店舗への来店を可視化するサービス(株式会社ONE COMPATH)
- - ドンキ歩行型サイネージ: 位置情報データとポップカルチャーを融合させた新たなインバウンド集客施策(株式会社unerry)
これらのプロジェクトも、位置情報データを効果的に活用することで社会的インパクトを与え、多くの企業が参考にする価値を持ちます。
位置情報アワードの意義
「位置情報アワード」とは、会員企業が実施した位置情報を活用した事業やサービスの中から、社会に与えるインパクトの大きさを基準に表彰されるものです。目的は業界全体の成長と活性化に繋げることで、もともとは2023年から年に一回の開催が決まっており、今回が第3回目となります。応募された企画はLBMA Japanの理事会によって厳選され、選ばれた5事例の中から加盟企業間での投票によって最優秀賞が決まります。
LBMA Japanは、位置情報データを有効に活用するための各種活動を推進しており、現在115社が加盟する非営利の団体です。2020年2月に設立され、東京都千代田区に拠点を置いています。主な活動は、位置情報を用いたマーケティングの推進や共通の指標の策定など多岐にわたります。また、「デバイスロケーションデータ:共通ガイドライン」を運用し、業界全体の透明性を向上させる努力もしています。
技術革新の未来
今後も位置情報を活用した技術やサービスの発展に期待が高まります。データを活用したより良い社会の実現に向けて、LBMA Japanの活動から目が離せません。今回のアワードを通して、多くの企業や技術者が新しいアイデアを持ち寄り、未来のマーケティングやサービスがどう進化していくのか、大変楽しみなところです。