新潟県内で進化する医師育成への取り組み
新潟県の医療機関で明らかになっている医師不足問題に対し、学習塾のNSGアカデミーと、医学科進学コースを持つ開志国際高等学校が手を組み、新しいサポート制度を設立することを発表しました。このプロジェクトは2024年9月から開始され、地域の医療従事者の育成を目指しています。
新潟県の医師不足の現状
厚生労働省の統計によれば、2022年度の新潟県の医師数は、人口10万人あたり227.3人と全国平均の274.7人を大きく下回っており、47都道府県中44位という厳しい状況です。これを踏まえ、地域医療の環境を改善すべく、大学医学部の地域枠制度が導入されており、これにより地元出身の医学生が地域の医療機関で9年間勤務することで、教育資金の返還免除を受ける仕組みが存在しています。
NSGアカデミーの役割
NSGアカデミーでは、特に中学生を対象にしたオンライン個別指導プログラムを提案しています。授業は、学生が自宅から参加でき、顔と手元が同時に映るダブルカメラシステムにより分かりやすくなっています。また、個々のニーズに合わせたカリキュラムが組まれ、数学、理科、英語など医学部受験に必要な科目を専門の講師が指導します。このプログラムは授業料が無料で提供され、2024年9月より開始される予定です。
開志国際高等学校の支援
一方、開志国際高等学校では、少人数制のクラスによる効果的な指導が行われます。元大手予備校講師が在籍し、個別に対応を行うことで生徒一人ひとりの学習状況を把握しやすくなります。また、校内に東進衛星予備校を設置し、通塾時間を削減しつつ効果的な学習環境を整えています。定期的に行われる医師系のイベントも、学生のモチベーションを高める重要な要素として位置付けられています。
目指す未来
この連携プロジェクトは、医師になりたいと考える学生たちにとって、大きなサポートとなることでしょう。新潟県の地域医療に貢献し、将来的には医師不足問題の解消に寄与することが期待されています。
新潟県の医療制度を支える新しい人材の育成が、ここから始まります。地域医療の未来を担う若者たちの挑戦を、私たちも見守っていきたいと思います。