真珠湾攻撃の裏にひそむ男の物語、衝撃のノンフィクション発売

真珠湾攻撃を導いたスパイの誕生

2024年11月27日、株式会社河出書房新社から発売されるノンフィクション『ラトランド、お前は誰だ？』は、歴史の裏側に隠された衝撃的な真実を描く一冊です。本書の主人公は、フレデリック・ラトランドというイギリス人スパイ。彼の活躍がどのように日本を真珠湾攻撃へと導いたのか、その過程を丹念に辿ります。

二重スパイの人生

ラトランドは第一次世界大戦での英雄として名を馳せ、英国王立海軍のカリスマ的存在でもありました。しかし、戦後はその地位を失い、日本で新たな道を模索することになりました。そこで彼は、日本海軍の山本五十六と出会い、諜報活動に身を投じることになります。彼は通称「エージェント・シンカワ」として活動し、アメリカ海軍情報局にも影響を与えました。

迫りくる緊張の中で

真珠湾攻撃が実行される直前、日米間の緊張は高まり、過激な諜報戦が行われていました。ラトランドは、この激動の中でどのように情報を駆使し、両国の動向を探ったのでしょうか。彼の活動はもちろんのこと、日系アメリカ人や留学生、さらには日本の大使館員など、さまざまなスパイたちがこの戦争の影に隠れながら連携していたことも明らかにしています。

有名人との交わり

本書では、ラトランドが関わった多くの有名人も登場します。日本海軍の山本五十六をはじめ、映画界の巨星チャーリー・チャップリン、FBIの初代長官J・エドガー・フーバー、さらには007シリーズの著者イアン・フレミングなど、多彩な登場人物たちが、彼の数奇な運命を彩ります。

新たに明かされる歴史の真実

近年、アメリカのFBIが保有していた機密ファイルが解禁され、その内容に基づきラトランドの全貌が明らかになりつつあります。本書は、彼の生涯だけでなく、当時の軍事技術や国際情勢をも深く掘り下げ、膨大な資料を元にした臨場感あふれる描写が特徴です。戦争を引き起こす行動の裏には、緻密な計画と人間関係の構築があったという事実を、読者は目の当たりにすることとなるでしょう。

著者の意気込み

著者のロナルド・ドラブキンは、シリコンバレーでの長いキャリアを経て日本に移住し、多国的な視点から本書を執筆しました。彼自身が日本のスパイ活動に強い関心を持ち、歴史的な真実を掘り起こすために奔走したことが、作品からも伝わります。彼の家族の背景にもスパイ活動があったことが、著作への情熱を一層高めた要因といえるでしょう。

本書への期待

本書は単なるノンフィクションにとどまらず、スパイ小説顔負けのドラマチックな展開が繰り広げられます。歴史を動かした一人の男のサクセスストーリーと、その陰に潜む人々の思惑が交錯した結果、世界は大きく動いたという事実をしっかりと見つめる一冊です。

日本とアメリカの歴史的な接点を描き出す本書、『ラトランド、お前は誰だ？』から目が離せません。