国立国際美術館の2026年度特別展スケジュールが発表

国立国際美術館の2026年度展覧会スケジュール

国立国際美術館は、2026年度の展覧会スケジュールを発表しました。これから紹介する展覧会は、現代アートの最前線で活躍するアーティストたちの作品に焦点をあてています。

3月14日（土）から6月14日（日）特別展「中西夏之緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」

現代日本を代表する画家、中西夏之（1935-2016）の初の回顧展が開催されます。この展覧会では中西の創作活動が1950年代後半からどのように進化してきたかを追うことで、彼の独自の絵画観が明らかにされます。中西の作品は、具象と抽象の境界のない斬新なアプローチを持ち、「絵」とは何かを問い直す内容となっています。彼の作品を通じて、現代日本における絵画制作について再考する機会となるでしょう。

7月19日（日）から11月3日（火・祝）特別展「笹本晃ラボラトリー」

ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、笹本晃（1980年生まれ）の展覧会も見逃せません。独自の空間に配置した彫刻や装置を用いて行う即興パフォーマンスで知られる彼の作品は、観客を引き込む力を持っています。本展は、東京都現代美術館で行われた展覧会を巡回するもので、一部内容が変更されています。さまざまなメディアを展開する笹本の仕事を通じて、作品の革新性やユーモアに満ちた世界が紹介されます。

12月1日（火）から2027年3月14日（日）特別展「コトバの重なる場所」

現代は翻訳アプリの向上により、複数の言語を扱いやすくなりましたが、それでも言語が文化や思想の基盤であることは変わりません。この展覧会では、言語や文化の交差点に潜む対立や衝突をテーマにした作品が展示されます。作家たちの作品は、当館のコレクションを元に、言語と文化の歴史的背景や記憶の重層性に焦点を当てています。出品する作家には、ツァオ・フェイやムン・キョンウォン、ユキ・キハラなどが名を連ねています。