共同カイテックが推進する屋上緑化システムの最新動向
環境設備メーカーの
共同カイテック株式会社が、今期(2024年10月~2025年9月)における屋上緑化システムの導入面積が約3.5万㎡に達したことを発表しました。これは過去5期の中で最高の導入規模となります。近年、気象条件が変化し、特にゲリラ豪雨の増加が懸念される中で、同社の製品が注目を集めている理由を探ります。
都市と防災
2002年に施行された
都市再生特別措置法により、日本全国で都市の再開発が進んでいます。この法律は、都市の防災機能を確保することを目的としており、都市型災害への対策がますます重要になっています。気象庁の報告によると、近年の大雨の発生頻度が増加しており、その影響を受ける地域も広がっています。このような背景により、雨水を活用した屋上緑化システムの需要が急速に高まっています。
スクエアターフ洪水無用とRain96
共同カイテックが提供する屋上緑化システムには、「
スクエアターフ洪水無用」と「
スクエアターフRain96」の2つがあり、それぞれ異なる機能と特長を持っています。このシステムは、雨水を効率的に利用しながら、流出を抑制し、植物の生育も促進するという二重の役割を果たします。
1.
スクエアターフ洪水無用: この製品は、雨水流出抑制対策量と緑地面積の法規制に対応した緑化施設です。60L/m²の雨水流出抑制能力を有し、全国殆どの流域対策量をクリアしています。また、特殊な不織布を使用することで、24時間以内に雨水を下水に排出することができ、動力を必要としません。自由なランドスケープデザインも可能で、さまざまな植栽を選ぶことができます。
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製品詳細
2.
スクエアターフRain96: こちらは自然降雨のみで植物が育つ、雨水貯留型の屋上緑化システムです。なんと雨水利用率は96%を誇り、
グッドデザイン賞も受賞しています。土壌コンテナの下部に貯水槽を持ち、保水力が45cmの自然土壌に匹敵する構造になっています。SDGsや環境への配慮も意識されていることから、現代のニーズに合った製品と言えるでしょう。
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製品詳細
取り組みの進化
共同カイテックの屋上緑化システムは、再開発事業の計画や設計段階で基本仕様として採用されることが多くなっており、また既存の建物の評価向上を目的とした導入も増加しています。防災意識の高まりと共に、より多くの建物オーナーがその導入に着手しているのです。このような動きは、今後さらに加速すると予想されます。
会社概要
共同カイテック株式会社は、持続可能な未来を目指す環境設備メーカーであり、以下の3つの事業に取り組んでいます。
- - バスダクト事業(大容量の電気供給設備)
- - フリーアクセスフロア・OAフロア(電力・情報ケーブルの収納システム)
- - 屋上・壁面緑化(環境改善とグリーンインフラ推進)
渋谷区恵比寿に本社を置く同社は、1950年に設立以来、エコロジーと経済性を両立させた製品の開発に取り組んでいます。
終わりに
防災機能を備えた屋上緑化は、今後の都市再生の重要な要素となります。共同カイテックは、防災対策と環境保護を両立させるための取り組みを、今後も積極的に進めていくことでしょう。