未来を切り拓く!STEAMDAYS!!佐賀2025の新たな挑戦と可能性
一般社団法人InnoDropsが企画する「STEAMDAYS!!佐賀2025」は、2025年の6月から9月にかけて、佐賀大学との連携のもとで行われます。このプログラムは、STEAM教育を基に地域の教育機関、企業、行政が手を携え、次世代の人材を育成することを目的としています。特に注目すべきは、中高生、大学生、社会人が一体となって社会課題に取り組む「共創型アントレプレナーシップエコシステム」の形成です。
地域からのスタート
AI時代においては、単なる知識を持つだけでは不十分です。求められるのは「問いを立て、他者と共に解を創出する」人材です。このプログラムでは、学生たちが自らの手で社会課題を探求し、実装に向けた活動に挑む実践型のアプローチが取られています。特に中高生たちは、ユーザーインタビューを通じて課題を発見し、デジタルツールで解決策を模索します。
この“共創の場”は、人材育成における新しいインフラとして機能し、地域から次世代の社会起業家を輩出することが目指されています。実際、参加する学生たちは、主体的に考え行動する経験を通じて、自らの力を育むことが期待されています。
新しい人材育成モデルの展開
本プログラムにおいては、「伴走サポーター」として大学生や若手社会人が中高生を支援します。このモデルにより、支援者自身もコミュニケーション能力やリーダーシップを発展させる機会を提供されます。ただの支援ではなく、「他人の能力を引き出す経験」を通じて、自らのアントレプレナーシップを育てることができます。
参加した大学生や社会人は、相手の視点で考える力や課題を構造的に捉える視点を得ることができ、中高生との協働を経て3時間のワークショップを通じて意識が改革されています。振り返り調査では、参加者の80%以上が学生起業やさらなる挑戦への意欲を示しています。
成果とその影響
2025年4月から7月に実施されたこのプログラムには、32名の中高生とおよそ20名の伴走サポーターが参加。発表会場には51名が来場し、YouTubeでは424回の視聴が得られました。中高生たちは、「環境が変われば障がいはなくなる」という視点を得て、障がい者支援の現場で実地調査を行い、開発したアプリやゲームで多様性をテーマにしたプロジェクトを発表しました。
審査員たちからは、プログラムの完成度や探求と創造が結びついたモデルに関して高い評価が寄せられました。これにより、実際の社会課題解決に向かう若者たちの姿勢が評価されることとなったのです。
アントレプレナーシップ教育と連携の独自性
「STEAMDAYS!!」の特徴は、目的達成のための実践的な場を提供するプログラム構造にあります。単に手段を学ぶだけではなく、何を解決するのかという本質を理解し、地域をフィールドにした教育が進められています。
これにより、社会起業家を育成する場が提供され、敷かれたレールに沿った教育ではなく、自ら考え作り上げる力を養うことが可能です。プログラム終了時には“やり切れなかった悔しさ”を残し、挑戦を続けるモチベーションが生まれます。
今後の方向性
今後、InnoDropsでは地域の共創型人材育成エコシステムを拡大していく予定です。企業や大学と共に運営されるモデルを他地域でも展開し、次世代のリーダーを育成する循環型デザインに力を入れ、AIを活用した伴走支援ツールの開発も進めていく計画です。
このプロジェクトは、教育・企業・行政が密接に連携しながら実現されることにより、地域発のイノベーションを促進し、次世代を担う社会起業家の輩出につながることでしょう。地域の創生を目的とした取り組みが、未来の社会を形作るのです。