セキュリティトークン取引
2025-08-22 12:26:28

ステーブルコイン活用によるセキュリティトークン取引の新たな試み

ステーブルコイン活用によるセキュリティトークン取引の新たな試み



1. プロジェクト概要



株式会社三井住友銀行、株式会社大和証券、SBI証券などが連携し、セキュリティトークンのセカンダリーマーケット取引における決済の効率化を目指し、新たな実証プロジェクトを始動しました。この取り組みは、ステーブルコインを用いたDvP(Delivery Versus Payment)決済を実現することを狙いとしています。このプロジェクトは、2023年4月から一部の企業で検討が進められており、参加企業を増やして正式にスタートしたものです。

2. プロジェクトの目的



このプロジェクトの背景には、国内のセキュリティトークン市場が急成長していることがあります。2025年までには、不動産のセキュリティトークンの発行が加速する見込みであり、それに伴い新たな動産を裏付けとするトークンの検討も進められています。また、大阪デジタルエクスチェンジが設立したセカンダリーマーケット「START」により、取引の基盤も整いつつあります。
しかし、現在の取引では、証券会社間での資金決済において、セキュリティトークンと資金の交換が同時に行われず、カウンターパーティ信用リスクが存在しています。そこで、ステーブルコインの導入により、決済プロセスの効率化とリスクの低減を図ることが期待されています。

3. ステーブルコインの活用



ステーブルコインの特性を生かし、将来的には取引後、即時に決済を行うグロス決済が可能になると予測されています。その結果として、取引相手の不履行が原因となる信用リスクが構造的に排除されることが期待されています。ブロックチェーン上では約定が自動的に結びつけられ、24時間365日の取引が可能になるとのことです。

本プロジェクトは、現在の課題を克服し、短期間でT+2のDvP決済を実現することを目指しています。今後のステップとして、大和証券とSBI証券は実際に発行されたセキュリティトークンの取引を検証し、三井住友銀行のステーブルコインを用いた決済運用の実証を行います。

4. 実施計画



プロジェクトは3つのフェーズに分かれて進行します。第1フェーズでは業務要件定義を行い、目指す姿と現在の課題の整理が行われます。第2フェーズでは技術的な検証を行い、最終的に第3フェーズで具体的な業務運用検証を行います。各フェーズの結果は市場関係者と共有され、実際の業務への適用可能性についても議論が行われる予定です。

5. まとめ



この実証プロジェクトは、未来の証券市場における新しい取引の形を示唆しています。ステーブルコインを取り入れることで、セキュリティトークン取引がより効率的かつ安全なものになるでしょう。今後の展開に注目が集まる中、本プロジェクトの成果が期待されます。


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会社情報

会社名
株式会社Speee
住所
東京都港区六本木3-2-1六本木グランドタワー 35階/39階
電話番号

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