地域社会に貢献する環境に優しい水産業の姿を探る

SIIFICウェルネスファンドが注目する地域貢献と持続可能な水産業

一般財団法人社会変革推進財団（SIIF）が、SIIFICインパクトキャピタル株式会社とともに運営するSIIFICウェルネスファンドが、Proximar株式会社の新株予約権付社債に出資しました。この取り組みは、地域社会の持続可能な発展と質の高い雇用創出を目的としています。

Proximar社は、神奈川県横浜市に本社を置き、ノルウェーの先進的な閉鎖循環型養殖技術（RAS）を活用し、静岡県小山町で環境負荷を抑えたアトランティックサーモンの陸上養殖を行っています。このプロジェクトは、過疎化が進む地域での雇用を創出し、持続可能な水産業の発展を後押しすることを目指しています。

地方の雇用創出と地域活性化

SIIFICウェルネスファンドが掲げる投資テーマの一つに、「地方において雇用を創出し、いきいきと暮らせる環境を整備するスタートアップ」があります。日本の地方では、若者の都市部への流出や少子高齢化が進行し、地域社会の活力が失われつつあります。特に若者たちは、職場環境の整備が整わず、安心できる未来を感じられずに都市へと向かう実情があります。

このような狭い視野の中で、SIIFICウェルネスファンドは地域との結びつきを強化するプロキシマー社への投資を行いました。男女を問わず多様な人材を積極的に雇用し、地域社会に貢献する企業の成長を支援することが、新しい雇用機会を生み出すと考えています。

雇用の質にこだわった投資戦略

プロキシマー社の特徴として、地域住民が誇りを持って働ける職場環境の創出が挙げられます。これは、地域社会との連携を図るだけでなく、豊かなソーシャルキャピタルを育む要素ともなります。この投資を通じて、地域での専門的な人材の確保や定着を目指し、誰もが活躍できる場所を提供することが重要です。

投資の背景には、厳しい市場環境の中で若者を地域に引き留め、元気に働ける場所を創出する必要性があります。また、持続可能な水産業の実現に向けた努力も怠りません。

プロキシマー社の取り組みと期待する影響

Proximar社の代表取締役であるヨアキム・ニールセン氏は、地域との連携をより強固にし、さまざまな人材の活躍できる職場環境の整備に努めることを表明しています。ノルウェーの先進技術と日本の豊かな自然環境を融合させ、高品質なアトランティックサーモンを安定的に供給するという使命を持っています。

今後、SIIFICウェルネスファンドは、B Corp基準を意識した社内規定の整備を支援し、地域で多様な人材が活躍する経営基盤の構築を目指します。さらに、インパクト投資やインパクト測定の実施を通じて、社会全体のウェルネスを向上させ、持続可能な未来を形成する取り組みを進めていく予定です。