KINSとアサヒ、ポリアミン研究で健康分野の新たな可能性を探る
株式会社KINSとアサヒグループ食品株式会社は、最新の共同研究を開始しました。この研究の焦点は、KINSが保有するポリアミンを生成する乳酸菌と、アサヒが持つビール酵母やパン酵母とのシナジー効果にあります。ポリアミンは、細胞内で重要な役割を果たす低分子化合物であり、健康や美容を促進する多くの利点が報告されています。特に、ポリアミンは酸化ストレスの抑制やオートファジーの促進、遺伝子異常の抑制に関与し、健康維持において不可欠とされています。
ポリアミンの重要性
ポリアミンには、プトレシン、スペルミジン、スペルミンといった種類があり、これらは細胞機能の調節に大きく寄与しています。しかし、加齢によって体内のポリアミン合成能力は低下し、十分な量を確保するためには食事や腸内細菌からの摂取が重要とされています。このため、ポリアミンの産生を促す乳酸菌の研究は、今後の健康や美容対策において重要な位置を占めると考えられています。
共同研究の内容
今回の共同研究では、KINSのポリアミン産生乳酸菌とアサヒのビール酵母、パン酵母との相互作用を科学的に検証します。具体的には、これらの酵母がポリアミン産生乳酸菌の増殖や生産効率、さらにはポリアミンの生産量に与える影響を明らかにする予定です。研究の成果は、健康と美容の分野への応用だけでなく、新製品の開発にも繋がる可能性があります。
KINSのビジョン
KINSは『菌の力で世界を慢性疾患や症状から解放する』ことをミッションに掲げているヘルステック企業です。同社は、医療専門性とB2Cマーケティングの専門知識を結集し、女性と男性を対象とする商品を提供するプロダクト事業、クリニック事業として日本国内で動物病院2院、シンガポールでヒト向けクリニック1院を運営しています。このクリニック事業から得られるデータを基に、慢性疾患や症状の治療法の開発を目指す創薬事業を展開しており、菌に関連する多様な疾患から多くの人々を解放することを目指しています。
まとめ
KINSとアサヒグループの共同研究は、ポリアミン産生乳酸菌の健康や美容分野での利用の可能性を探る重要なステップです。今後、この研究から得られる成果が新たな製品開発へと繋がり、人々の健康を支える一助となることが期待されます。これからも注目の動きが続くことでしょう。