医療の未来を切り開く!
2025年4月24日、東京都江戸川区に新たな企業が誕生しました。それは、医療法人社団しろひげファミリーを運営する山中光茂氏と、株式会社 Integrity の西山智史代表が手を組んで設立した「株式会社あしたのこもれび」です。このジョイント・ベンチャーは、超高齢社会が進む日本において、特に重要な課題の一つである在宅医療の充実を図るために設立されました。
超高齢社会の現状
近年、在宅医療は重要性が増しており、特に終末期を自宅で過ごしたいという患者の希望は高まっています。しかし、実際にはその希望を実現できる体制は十分ではありません。例えば、自宅で最期を迎えられる患者の割合は、20〜30%程度と低水準にとどまっており、重症患者に対応できる診療所はごく限られています。この現実を変えるために、あしたのこもれびは「江戸川しろひげモデル」を全国へ展開することを目指しています。
江戸川しろひげモデルとは
山中光茂氏が運営する「しろひげ在宅診療所」では、患者一人ひとりに寄り添いながら看取りを行う独自の在宅医療モデルが確立されています。この「江戸川しろひげモデル」の特徴として、以下の3つが挙げられます。
1.
高い看取り率:自宅で最後を看取る実績が80%以上という高水準を誇ります。
2.
24時間365日対応:いつでも重症患者に緊急往診が可能な体制を整えています。
3.
全スタッフが正社員:医師から看護師、ドライバー、医療事務まで全員を正社員として雇用し、チーム医療を実践。
これらの取り組みにより、「しろひげ在宅診療所」では年間約250名の患者を自宅で看取っています。地域の中で信頼される在宅医療の担い手として、その役割を果たしているのです。
ジョイント・ベンチャー設立の背景
この新たな取り組みは、インテグリティの豊富な事業成長ノウハウと、山中氏の実績豊かな在宅医療の経験とが合わさった結果生まれました。在宅医療における制度や運営面での課題を共有した両者が協力することで、より多くの患者が住み慣れた自宅で安心して療養できる環境を整備することを目指します。
西山代表は、「在宅医療には、制度的な課題が多く存在します。その中で、理想的な在宅診療を実現している山中先生と協力できることはとても大きな意味があります」と述べており、両者の志の共鳴がこのプロジェクトを形づくる一因となっています。
山中光茂氏の経歴
山中光茂氏は、慶應義塾大学法学部、群馬大学医学部を卒業後、ケニアで医師として活動し、日本では市長としても活躍。その後、在宅医療に携わる中で「しろひげ在宅診療所」を設立し、重症患者への対応を行ってきました。
彼は「住み慣れた自宅で、最期まで家族と共に過ごしたい」と多くの患者の切実な願いを胸に、在宅医療の普及に力を注いでいます。今回のジョイント・ベンチャーを通じて、彼の理念がさらに広がることが期待されています。
未来への挑戦
「株式会社あしたのこもれび」は、在宅医療に新しい光をもたらすことで、日本の医療制度を改革し、多くの患者の願いを実現することを目指しています。在宅医療は今後、ますます重要なテーマとなるでしょう。これからの展開に目が離せません。