NPOのための情報セキュリティ対策レポートが登場
特定非営利活動法人NPOサポートセンターが、NPOの情報セキュリティ対策に役立つ新たなレポートを発表しました。その名も『NPOのための情報セキュリティ――実践に役立つ対策ガイド&支援プログラムの成果』。このレポートは、NPOが直面する情報セキュリティの課題を解決するために必要な実践的アプローチをまとめた、非常に価値のある資料です。
レポートの背景と概要
このレポートは、世界的なITインフラストラクチャーサービスプロバイダーであるキンドリルが立ち上げたキンドリル財団からの助成を受けて作成されました。2024年度に実施した「NPO向け情報セキュリティ支援プログラム」を通じて収集した知見を元に、NPOが安心して活動を継続できるようにするための第一歩を示しています。
具体的な内容としては、専門家の派遣や教育ツールの導入による支援の成果、参加団体の実践事例などが紹介されています。さらに、日常業務に役立つ資料として、セキュリティ状況を把握するための「アセスメントシート」、基礎セミナー動画(全4回)、有用な情報記事(全12本)が収録されています。
支援プログラムの成果
この支援プログラムには、特に以下の3つの領域に焦点を当てて実施されています。
1.
専門家派遣による実務支援: 16団体に対し、情報管理のルール整備やセキュリティ対策を実施。
2.
教育体制の整備: 6つの団体で教育システムを導入し、127名がセキュリティ関連の研修を受講。
3.
情報・事例の集約化: 各種事例や成果を集め、他の団体への情報提供を実施。
疑似的な成功事例として、公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンはボランティアを含めた対策強化を実現し、認定NPO法人ReBitは職員用の情報セキュリティハンドブックを作成、NPO法人ウィーキャン世田谷はセキュリティ状況を可視化して意識向上に貢献しました。
今後の取り組み方向性
今後、特定非営利活動法人NPOサポートセンターは以下の3点に力を注ぎます。
1.
現状把握の精度向上: NPOの情報セキュリティ対策実態調査を実施。
2.
相談・支援体制の拡大: 安心して相談できる支援者・組織を増やし、迅速な対応を実施。
3.
学び合いの共有システム: NPO間での情報交換や事例共有を促進し、相互学習の環境を整備。
情報セキュリティ対策は、完璧を求めるものではなく、一歩ずつ前進する姿勢が重要です。このレポートが、多くのNPOの活動を支える基盤となることを期待しています。レポートの詳細は、NPO向け情報セキュリティ支援プログラムWebサイトで公開されています。
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