職場の孤独を解消するための実践
2026年11月4日、コクヨ株式会社が発表した新しい書籍『なぜ、みんなで働いているのに孤独なのかWe-Being ――幸福は私たちの「あいだ」に宿る』が全国の書店およびECサイトで販売を開始します。著者はコクヨのワークスタイル研究所所長、田中康寛氏であり、今回の書籍は同社が京都大学との共同研究を基にした内容となっています。
日本の職場における孤立の実態
この書籍は、2022年から進められた「職場の協調的幸福感に関する9カ国調査」の結果をもとに、日本の職場が現在抱える孤立の実態に焦点を当てています。この調査によれば、日本の職場では気軽に相談できる同僚の数が平均2.0人と、調査対象の9カ国中で最も少ない数字であることが報告されています。さらには、20%の人々が相談相手が一人もいないと回答しており、これは深刻な問題です。
著者の田中氏は、職場内の孤立を解消する鍵として「遠慮」という文化的な背景があると指摘しています。多くのビジネスパーソンが「迷惑をかけたくない」「負担に思われたくない」と考えることで、実際には人と人との距離が開いてしまうのです。
We-Beingの概念
本書では、これらの問題を解決するために提唱された概念が「We-Being」です。この概念は、幸福が人と人、人と場の「間」に生まれるという視点から展開されています。具体的には、We-Beingは「わかちあう幸せ」「なじむ幸せ」「ひとなみの幸せ」の3つから成り立ち、それぞれの要素が職場での調和を促進し、自律的な行動を可能にします。
職場の緊張関係の理解
書籍は2つの部構成となっており、第1部「わかちあわない職場」では、日本の職場の特有の緊張関係を解明しています。例えば、社内のコミュニティ活動と社外活動のバランス、自律的な行動と協調行動の狭間での葛藤、さらには年齢や職階による隔たりなど、読者が直面する可能性のある問題について詳述されています。
関係性の再構築
第2部では、地域社会や組織の中での関係性を見直し、「遠慮し合う関係のほぐし方」について提案しています。様々な取り組みや実践例を通じて、具体的に職場で試せる方法を提示。たとえば、社内イベントや地域の活動に参加することで、相談しやすい環境を構築することができるとしています。
読者へのメッセージ
本書は、職場環境の改善を目指す人事や総務部門、管理職の方々をはじめ、より良い社会作りに関心のある全てのビジネスパーソンに向けた内容となっています。是非、職場の孤立を解消するためのアプローチを学び、実践してみてください。また、巻末には共同研究者である内田由紀子教授による解説が収録されており、一層の理解を深める助けとなるでしょう。
書籍概要
- - 書名: 『なぜ、みんなで働いているのに孤独なのかWe-Being――幸福は私たちの「あいだ」に宿る』
- - 著者: 田中康寛
- - 解説: 内田由紀子
- - ISBN: 978-4-910487-06-9
- - 発売日: 2026年11月4日
- - 定価: 1,800円+税
この書籍を通じて、職場における幸福な関係の在り方を見つけ、よりよい働き方を実現していきましょう。