博報堂DYグループとLiveRampが共に進化する広告マーケティング
日本を代表する広告代理店である博報堂DYグループが、データ管理の先駆者であるLiveRampと新たなパートナーシップを結びました。この契約により、同グループはLiveRampのIDに基づいたセキュアなデータ活用を通じて、広告マーケティングの新たな可能性を探ることが可能になります。合同での活動は、生活者に対する深い洞察を得るための基盤を築くことを目的としています。
背景
近年、インターネット業界ではプライバシーに配慮したデータ活用が求められています。そのため、サードパーティークッキーや広告IDの使用が制限されつつありますが、博報堂DYグループはこれを逆手に取り、データ連携の強化を図ることで新しい広告モデルを構築しようとしています。欧米では、プライバシー重視のマーケティングニーズが高まっており、その流れは日本市場にも広がろうとしています。この時代の変化に対応するためにも、博報堂DYグループはLiveRampと手を組むことが重要なステップとなったのです。
LiveRampとは
LiveRampは、データコラボレーションの分野で革新的なアプローチを持つ企業です。特に、個人を特定できない形でデータを処理し、セキュアにIDを管理する技術によって広告主や媒体社にとって価値のある情報を提供しています。これにより、企業は特定のデータプラットフォームに依存せず、自由にデータを様々な環境で利用することが可能となっています。
新たな生活者DATA PLATFORMの構築
契約内容の中核は、博報堂DYグループが保有する大規模データと外部データとの結びつきを強化し、生活者DATA PLATFORMを構築することにあります。これにより、消費者の動向をより正確に把握できるようになり、広告主や媒体社へのマーケティング支援が可能となります。
また、生活者DATA PLATFORMは、博報堂DYグループのマーケティングの核となるプラットフォーム「CREATIVITY ENGINE BLOOM」を支え、統合的なマーケティング戦略を実現します。AIなどの先端技術を駆使し、広告主の成果を最大化するために、さまざまな機能が盛り込まれています。
CREATIVITY ENGINE BLOOMの概要
2024年6月に開発予定の「CREATIVITY ENGINE BLOOM」は、マーケティング、クリエイティブ、販促、CRM等、さまざまな領域を横断的にカバーするプラットフォームです。これにより、博報堂DYグループは、生活者DATA PLATFORMをもとに、広告主にとって最適なクリエイティブやマーケティング戦略を提供できる体制を整えます。具体的には、データを活用したマーケティング戦略の策定を支援する「STRATEGY BLOOM」や、メディア最適化を行う「MEDIA BLOOM」といった主要モジュールが含まれています。
結論
博報堂DYグループとLiveRampの提携は、広告業界におけるデータ利用の未来を切り開く重要な一歩です。この取り組みを通じて、企業は消費者の理解を深め、より効果的なマーケティング施策を講じることが期待されます。両者のパートナーシップは、未来の広告業界における新しいスタンダードを築く可能性を秘めています。