建設コスト上昇の新戦略
2026-11-05 11:44:17
建設コスト上昇時代を乗り越えるための新戦略とは?
建設コスト上昇時代を乗り越える新たな戦略
最近、ターナー&タウンゼント株式会社が発表した2026年上期の建設・不動産市場に関する最新レポートに注目が集まっています。この報告書では、続く建設コストの上昇が市場に及ぼす影響や、プロジェクトを成功に導くための鍵となる要因について詳しく分析されています。
コスト上昇の現状
円安の影響や施工リソース不足、さらにはサプライチェーンの制約が重なり、今後も建設コストの上昇が続く予想です。特に、特定分野、例えばデータセンターや半導体製造施設での供給不足が顕著であり、これによりさらなるコスト上昇のリスクが強まっています。ターナー&タウンゼントは、2026年下半期においても平均で1%から5%程度のコスト上昇を考慮した予算計画が必要だとしています。
ROI最大化の重要性
このような状況下で、クライアントのアプローチが変化しています。以前は単なるコスト削減が優先されていましたが、現在では投資利益率(ROI)の最大化に重きを置く傾向があります。これは、初期の建設コストにとどまらず、プロジェクトの計画から実際の稼働開始までの期間を短縮し、事業価値の早期創出を目指すものです。
そのため、戦略的な意思決定やリスクの可視化が一層重要視されています。特に、プロジェクトの初期段階から効果的なとり組みが求められます。調達戦略の改良もその一環です。従来の競争入札だけでは充分な施工リソースを確保するのが難しくなってきたため、早期のサプライチェーン巻き込みや主要パートナーの選定が求められています。
統合型デリバリーの需要
さらに市場が複雑化する中で、従来型のPM(プロジェクトマネジメント)やコストマネジメントの手法から、計画・設計・調達・施工を一体的に進める「統合型デリバリー」のニーズも高まっています。このアプローチにより、コスト、工期、品質に関するリスクを早期に見極め、迅速な対応が可能になります。
デジタル技術の活用
生産性向上に向けたAIやデジタル技術の活用も欠かせません。BIM(ビルディングインフォメーションモデリング)やデータマネジメントツールの導入により、複雑なプロジェクトの視覚化が可能となり、意思決定が迅速化しています。特にデータセンターや先端製造施設においては、こうしたデジタル技術の活用が競争力のカギとなるでしょう。
今後の展望
これからの建設市場では高い需要が見込まれつつも、コスト上昇や供給制約が構造的な課題として続くでしょう。このような背景において持続可能な成長を実現するためには、価格変動への柔軟な対応、戦略的な調達、統合的なプロジェクト運営、そしてデジタル技術の活用がますます重要になります。
執筆者のコメント
代表取締役の梶浦久尚氏は、「現在の市場環境では、単純なコスト削減だけでプロジェクトを成功に導くことはできません。ROIを確保しながら事業価値を早期に創出するためには、調達戦略の最適化やデジタル技術の活用が不可欠です。不確実性の高い時代だからこそ、透明性の高い意思決定と総合的なプロジェクトマネジメントが求められています」と述べています。
ターナー&タウンゼントについて
ターナー&タウンゼントは、世界64か国で22000人以上のスタッフを擁するグローバルな建設プログラム・マネジメント企業です。不動産、インフラ、エネルギー、天然資源などの分野でのクライアントと連携し、プロジェクトの成功を支援しています。
会社情報
- 会社名
-
ターナー & タウンゼント株式会社 【Turner &Townsend】
- 住所
- 電話番号
-