『サヴァナの王国』
2024-07-29 12:36:52

歴史の闇に迫る米南部ゴシックミステリー『サヴァナの王国』発売

歴史の闇をえぐる新たな傑作



米南部のゴシック・ミステリーの新たな名作『サヴァナの王国』が、2024年7月29日に発売されます。この作品は、ジョージ・ドーズ・グリーンによるもので、2023年の英国推理作家協会(CWA)ゴールド・ダガー賞を受賞し、海外ミステリー界で注目されています。これまでの過去作と同様、歴史の深い闇に斬り込む内容で、読者を惹きつけるでしょう。

著者のグリーンは、その長いキャリアにおいてわずか4作品しか発表していない超寡作の作家です。1994年にデビューした彼は、翌年に出版した『ケイヴマン』でアメリカ探偵作家クラブの最優秀新人賞を受賞し、続けて映画化されたことで、その名は知られました。しかし、彼の作品は数少なく、それだけに期待も高まります。その最新作である『サヴァナの王国』は、歴史の奥深くに潜む秘密を探るストーリーとなっており、特に米南部での犯罪とそれに絡む人間関係が巧妙に描かれています。

濃厚なプロットとキャラクター



物語は、ジョージア州サヴァナの春の夜に始まります。主人公であるホームレスの青年が、バーを出た後に殺され、彼の連れの黒人女性考古学者がさらわれます。青年の遺体は全焼した空き家で発見され、その土地の開発業者グスマンが罪に問われます。このグスマンは、サヴァナ社交界を謳歌する老婦人モルガナに真相解明を依頼し、彼女の次男や孫娘とともに調査を進めることになります。

物語が進むにつれ暴かれるのは、思いもよらない歴史の深い闇。サヴァナの地には過去の傷跡が色濃く残り、それが現代の事件に如何に影響しているのかを鋭く描き出しています。登場人物たちの背景や心理も緻密に描かれ、読み手は次第に物語の中に引き込まれていくことでしょう。

著者について



ジョージ・ドーズ・グリーンは1954年生まれで、アイダホ州に育ちました。彼の作品は常に評価が高く、彼の第2作『陪審員』もデミ・ムーア主演で映画化されました。彼はまた、非営利のストーリーテリング組織「モス」をニューヨークで創設しており、ストーリーの力を広める活動にも力を入れています。

翻訳を手がけたのは、三重県出身の棚橋志行氏で、多数の訳書を持ち、信頼性の高い翻訳者として知られています。

発売情報



『サヴァナの王国』は2024年7月29日に新潮文庫から刊行され、定価は1,210円(税込)です。ISBNは978-4-10-240621-2。今なおアメリカの文化や歴史が深く根付く南部特有の魅力が堪能できるこの作品に、多くの読者が期待を寄せています。これからのミステリー界で、注目すべき作品の一つとなることは間違いありません。ぜひ手に取って、その世界に浸ってみてはいかがでしょうか。


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会社情報

会社名
株式会社新潮社
住所
東京都新宿区矢来町71
電話番号
03-3266-5220

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