NANO MRNA株式会社がSBI証券と業務提携を発表
NANO MRNA株式会社(以下、NANO)は、SBI証券及びSBI新生企業投資と提携し、バイオベンチャーの運営と金融サービスを統合した新たなビジネスモデルの構築を目指すと発表しました。
事業提携の背景
日本のバイオベンチャー業界は、多くの資金調達や事業化に関する課題を抱えています。NANOは、IPOに至らない企業も多い現状を打破し、資金調達の効率化と事業成長の加速を図ります。この提携により、2025年12月11日に予定されている臨時株主総会でのホールディングス体制の移行と、金融サービス分野への本格参入を同時に実施します。
新たな投資会社の設立
NANOは、SBIとの協力によって「Nano Bridge Investment」という新たな投資会社を設立し、SBI新生企業投資との共同運営も行うとしています。これにより、バイオ・ヘルスケア分野における専門性と、SBIの金融・投資ノウハウを掛け合わせた戦略的な投資が展開される計画です。
事業モデルの概要
提携後のビジョンとして、次世代のヘルスケアエコシステムを構築します。これは、資本配分と事業リソースの統合による最適な資源の活用を実現し、RNA創薬、再生医療、AI創薬、新様式のDDS技術などの革新的な技術に重点を置くものです。具体的には、開発ステージに応じたパイプラインの確保・育成を行い、バイオベンチャーにおける価値創造サイクルを支援します。
競争力の強化
NANOは、投資・事業運営・技術を統合したエコシステムを構築し、従来のベンチャーキャピタルや製薬企業では実現が難しかった事業変革と成長の加速を目指します。そのため、差別化された価値創造戦略が求められます。
・希少な成長企業への戦略的投資を通じて、リターンを追求します。
・資金不足で過小評価されている企業を買収し、開発を加速させることでパイプライン価値を再活性化します。
新たな経営人材を招聘
この新たなビジネスモデルを支えるために、チーフインベストメントオフィサー(CIO)として飯野智氏、チーフグロースオフィサー(CGO)として富所伸広氏を迎えることが決まっています。飯野氏は、ベンチャーキャピタルやプライベート・エクイティ業界で25年以上の経験を持ち、グローバル市場でも強力なネットワークを有しています。一方、富所氏は日東電工で重要なポジションを歴任し、事業の成長を牽引してきました。
今後の目標
NANOは、運用資産(AUM)を400億円規模にすることを目指し、ポートフォリオ企業数を10社程度まで増やし、これらの企業のIPO創出やM&AEXITを1〜2社程度実現する計画です。また、時価総額の目標を500億円から1000億円とし、持続可能な成長を追求します。
株主への還元
NANOは、革新的なヘルスケア・コングロマリットモデルによって、事業変革及び成長の加速を目指しています。医療技術を世界市場に送り出すと同時に、長期的な企業価値と株主リターンを最大化する取り組みを進める決意を示しています。
会社概要
- - 社名: NANO MRNA株式会社
- - 代表: 代表取締役社長 秋永士朗
- - 本社所在地: 東京都港区愛宕2-5-1 愛宕グリーンヒルズMORIタワー26階
- - 設立年: 1996年6月
- - 資本金: 166百万円
- - 従業員数: 20名
- - 事業内容: 医薬品の研究開発及び製造
- - URL: https://www.nanomrna.co.jp