ボーダレス・ジャパンが新たに非営利法人「ボーダレスファウンデーション」を設立
福岡市に本社を持つ株式会社ボーダレス・ジャパンは、社会課題の根本的な解決を目指して、非営利法人「NPO法人ボーダレスファウンデーション」を設立しました。この新たな法人設立は、2007年から続けてきたソーシャルビジネスの成果を、さらに広げるための重要な一歩です。
社会課題への取り組み
ボーダレス・ジャパンは、世界13カ国で50のソーシャルビジネスを展開し、さまざまな社会問題に挑戦してきました。しかし、ビジネスの枠を超えたアプローチが必要であると感じ、非営利の領域でも積極的に行動することにしました。特に、教育格差や貧困問題など、構造的な課題を解決するためには、制度や文化にまで踏み込む必要があります。
ボーダレスファウンデーションのアプローチ
ボーダレスファウンデーションは、「実装型ファウンデーション」として、課題の原因を見極め、異なるセクターとの連携を図りながら、現場で実行する能力を持つ団体を目指します。これは、社会の構造を変えるための新しい試みとして、多くの期待が寄せられています。
代表理事の田口一成氏は、「寄付や社会貢献の在り方について考える中で、我々自らが現場に立ち、課題に向き合う必要があると実感しました」と話しています。この新たな非営利モデルを通じて、より多くの人々が「社会のために役に立ちたい」という想いを実現できるよう、しっかりとした仕組みを整えることを目指しています。
初年度のプロジェクト
ボーダレスファウンデーションは、設立初年度に以下のようなプロジェクトに取り組む予定です:
1.
被爆体験を次の世代につなげるプロジェクト
平和の重要性を考える機会を持々続可能な形で実施し、平和活動の新しい仕組みを構築します。
2.
核兵器問題の「知る」をデザインするプロジェクト
課題を知り、思いを共有することで、一緒にアクションを起こす仕組みを提供します。
3.
企業の社会貢献のインパクトを最大化する仕組み
新たな寄付モデルやCSRの枠を超えた社会貢献を推進し、つながる、見える、広がる活動を行います。
これらのプロジェクトは、奥深い社会課題の背景にアプローチし、構造を変えていく取り組みです。ボーダレス・ジャパンで得た経験とネットワークを活かし、信頼できるパートナーと共に新しい社会の可能性を開拓していくことが期待されています。
「平和をつくる」体験型プロジェクト
特に注目されるのが、2025年夏に行われる「へいわのつくりかた展」です。被爆から80年を迎えるこの年に、東京・日比谷で開催される予定で、多くの人々に平和について考える機会を提供します。また、この展示では、全国調査の結果を基に、「知る」から「動く」ことへとつなげる体験型のプログラムが用意されています。
最後に
ボーダレスファウンデーションの設立は、社会の構造を変えるための新たな一歩を意味しています。これまでの事業活動で得た知見を活かし、さまざまな人々と共に新しい社会の未来を築いていくことを目指しています。今後の取り組みに大いに注目し、その活動を支援していくことが期待されます。