清水建設と共同開発された「構造用接着シートATLAS™」の魅力
建築業界において、接合部分の強度を高めるための新しい解決策として「構造用接着シートATLAS™」が開発されました。この製品は、梁や鉄骨柱をボルトやビスで接合する際に使うことで、接合部分の耐力を大幅に向上させることを可能にします。特に、ATLAS™を用いることで、従来の工法と比較して施工効率が劇的に改善される点が注目です。
施工の新しいアプローチ
ATLAS™は、接着剤を特殊樹脂シートに含浸させ、2成分の接着剤が一つのパックに収納されています。この革新的なパッケージングにより、計量の手間を省きながらも、施工時に混合することが簡単になりました。手が汚れる心配もなく、透明なフィルム越しに混合状態を確認できるため、混合不良のリスクを減少させることができます。
さらに、ATLAS™は特殊スポンジを採用しているため、現場での形状の不規則さにも柔軟に対応できます。これにより、複雑な金物や建材の取り付けでもスムーズな施工が実現されます。
実績と適用範囲
この製品は、清水建設株式会社との共同開発によるもので、2021年9月に同社の技術研究所本館の天井改修工事に採用されました。この実績では、従来の工法と比較して約50%もの投入人工削減を確認することができ、その効果が証明されています。ATLAS™は、耐震補強工事や新築大型設備の固定など、多様な場面での適用が期待されます。
セメダインのビジョン
セメダイン株式会社は、「つけるが、価値。」というミッションを掲げ、モビリティ、インダストリー、エンジニアリング、コンストラクションの各分野で接着技術を活用したソリューションを提供しています。加えて、未来のエンジニアを育成するために「高専ロボコン」や「小学生ロボコン」などのイベントに協賛し、ものづくりの人材育成にも力を入れています。
ATLAS™の開発は、建築業界における接合技術のイノベーションを象徴するものであり、今後のさらなる展開に期待が寄せられています。新たな施工技術の採用が、建築現場の効率化と品質の向上につながることは間違いありません。詳しい情報は、
セメダイン株式会社のウェブサイトで確認できます。