京都で開催される森林と木造建築講演会
2025年9月27日(土)、京都府庁旧本館旧議場にて、森林づくりと木造建築の新たな未来に関する講演会が開催されます。この講演会は、株式会社コストが主催し、一般社団法人日本CLT協会と株式会社日本サルベージサービスが共同で協力しています。また、京都府も共催として参加し、地域社会へのより広い発信の場を提供します。
このイベントでは、森林再生やカーボンニュートラルの推進、さらには国産木材の活用と木造建築の普及についての重要なテーマが議論されます。森林の持つ資源を循環的に活用し、地域経済を活性化させるための方法や、環境負荷を軽減した新しい木造建築の形を模索します。
森林再生の必要性と新たなアプローチ
日本の森林は戦後に拡大した人工林が多く、現在それらの人工林が利用期を迎えていますが、依然として担い手不足や再造林の遅れが問題視されています。このような現状は自然災害のリスクを増大させ、生態系の断絶を引き起こす可能性があります。したがって、森林再生と地域資源の有効活用を同時に進める新たな取り組みが求められているのです。
講演会では、林業の再生や国産材、特に京都府産材の活用促進という課題に焦点を当て、持続可能な社会構築への貢献を目指します。
CLTと木造建築の新たな可能性
近年、木材を積層接着してパネル化したCLT(Cross Laminated Timber)工法が注目されています。この工法は工期の短縮を実現し、建設業界での人手不足や技能者不足解消に寄与しています。耐震性や断熱性に優れ、持続可能な建築素材としても期待されています。
さらに、本年度の建築基準法改正によりCLT工法の適用範囲が拡大し、幅広い用途での活用が可能になりました。これにより建設コストの軽減や普及促進が進むことが期待されています。この講演会では、これらの社会的な背景と共に、CLTが新しい建築の形をどのように切り拓いているのか、専門家が事例を交えて詳しく説明します。
林業DXとカーボンニュートラルへの挑戦
林業分野でも「林業DX」が進んでいます。これは樹木ごとの特性や生産性をデジタル管理することで、効率的な再造林や森林資源の持続的な循環利用を実現する手法です。また、カーボンプライシングやJクレジットといった環境対策についても議論が行われ、森林がどのように地域再生や産業育成に寄与できるのかを探ります。
森と人との循環型社会の実現
株式会社コストは、「京の木流通モデル構築支援事業 森林のささやき新たな轍づくりプロジェクト」を通じて、森林所有者、生産者、消費者が協力して行動する「循環づくり」を進めています。QRコードで産地や品質を確認できる仕組みを導入し、消費者が森林再生に関心を持つきっかけを提供します。福祉施設向けの商品開発も行われており、社会的なニーズに応じた取り組みが広がっています。
開催概要
- - イベント名: 未来に向けての森林づくりと、これから求められる木造建築の新たな可能性について
- - 日時: 2025年9月27日(土)10:00~16:00
- - 会場: 京都府庁 旧本館 旧議場
- - 参加費: 無料(事前申込制・各講演先着90名様)
- - 主催: 株式会社コスト、一般社団法人日本CLT協会、株式会社日本サルベージサービス
- - 共催: 京都府
- - 後援: 京都府森林組合連合会、一般財団法人京都森林経営管理サポートセンター、一般社団法人京都府木材組合連合会
- - 協力: 滋賀銀行、株式会社長栄、株式会社志賀郷杜栄、板五製材有限会社
この講演会は、森林再生と木造建築の未来を共に考える貴重な機会です。関心のある方は奮ってご参加ください。
お問い合わせ
株式会社コスト 総務課
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