持続可能な農業の未来
2025-09-30 12:30:22

野菜未利用部の活用が育む持続可能な農業の未来

持続可能な農業の未来を探る



近年、農業における持続可能性が注目され、資源を効率的に活用する方法が模索されています。そんな中、キユーピー株式会社は東京農業大学、そして福岡県の株式会社ウエルクリエイトと連携し、画期的な研究を行いました。この研究は、野菜未利用部と鶏糞を組み合わせた新しい堆肥の開発を目指しています。

研究の背景と目的



日本では年間464万トンもの食品ロスが発生しており、その半分は事業活動に伴うものです。また、農業で使用される化学肥料の多くは海外からの輸入に依存しており、国際情勢の変化によって価格の高騰や安定供給の困難さが課題となっています。

こうした問題を解決すべく、キユーピーグループは「資源の有効活用・循環」を重視し、サラダクラブやデリア食品を通じて野菜未利用部の堆肥化を進めています。今回の研究は、これらの未利用資源の有効活用を促進し、農業における持続可能性を高めることを目的としています。

研究成果の概要



本研究では、野菜未利用部に鶏糞を加えた堆肥の肥料成分を調査しました。結果、以下の点が確認されました:
  • - 野菜鶏糞堆肥は、通常の野菜堆肥に比べ、窒素やリン酸の含有量が高い。
  • - コマツナを栽培した際、野菜鶏糞堆肥の肥効率は100%となり、化学肥料と同程度の収量が得られた。
  • - 野菜鶏糞堆肥を化学肥料と混合施用することで、リン酸の利用効率が向上することも分かりました。

これにより、野菜鶏糞堆肥は新たな有機リン酸肥料としての可能性が示されました。

継続する研究と展望



研究をさらに進め、新たな有機肥料の開発を目指すキユーピーグループは、2030年までに「野菜未利用部の有効活用率90%以上」という目標を掲げています。野菜から野菜を育てる資源循環を実現しつつ、養鶏業界の課題にも貢献することで、持続可能な社会の実現を目指します。

この取り組みは、企業の枠を超えて地域全体へ広がる可能性を秘めています。商業ベースでの展開が進むことで、環境問題の解決だけでなく、地域経済の活性化にも寄与できるでしょう。団体や地域が連携し、未利用資源の有効活用を促進していくことで、持続可能な未来へと繋がります。

まとめ



キユーピーの新しい取り組みにより、野菜未利用部が肥料として活用されることは、持続可能な農業の一歩を示すものです。今後も、こうした研究が進展し、多くの人々にとって利益がもたらされることを期待しています。これまで以上に資源を無駄にすることなく、次世代が豊かな環境で暮らせる社会づくりを推進するための取り組みに注目していきたいと思います。

詳しくはキユーピーのサステナビリティサイトをチェックしてください。


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会社情報

会社名
キユーピー株式会社
住所
東京都渋谷区渋谷1-4-13
電話番号
03-3486-3331

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