ゼロカーボン航行の成功
2026-01-14 17:19:51

水素混焼エンジン搭載タグボート「天歐」が世界初のゼロカーボン航行に成功

2022年1月、日本財団が「ゼロエミッション船プロジェクト」を始動し、2050年までに国内の内航分野でのカーボンニュートラルを目指しています。このプロジェクトの一環として設立された3つのコンソーシアムは、新しいエンジン技術やその供給インフラの開発をしています。そして2025年12月24日、ここで開発された水素混焼エンジンを搭載したタグボート「天歐」が、バイオディーゼルとの混焼により温室効果ガスを排出しない航行に成功しました。これは世界初の快挙です。

「天歐」は、広島県福山市のジャパンハイドロ株式会社が参画するコンソーシアムによって開発されました。このタグボートには、水素とバイオディーゼルを混ぜて燃やす新たなエンジン技術が搭載されています。これにより、従来の重油を使用した船舶に比べ、約60%のCO2排出を削減可能です。さらに、バイオディーゼル燃料(B100)を使用することで、実質ゼロのCO2排出を実現し、持続可能な海運への一歩を踏み出しました。

このプロジェクトの成功により、水素エネルギーの需要創出とカーボンニュートラル航行の普及が進むことが期待されています。タッグボートは優れた操作性とエンジン出力を持ち、大型船の舵や推進器の役割を果たします。2025年10月には、常石造船から引き渡された「天歐」が、その革新的な技術を駆使して運用される予定です。

日本財団の常務理事、海野光行氏は、異業種との連携によって実現されたこの成功は、2050年に向けた重要な一歩だと述べています。また、同社は今後、カーフェリーやタンカーなどの開発・実証を進めていく意向を示しました。

ジャパンハイドロ株式会社の代表取締役社長、神原満夫氏も水素エンジンの実用化に向けた取り組みを強調し、この技術が脱炭素化への新しいソリューションになると自信を見せています。今回の成功は、今後の水素エンジン技術の発展と、持続可能な海運の実現に向けた大きなマイルストーンとなっています。

2050年を見据えた「ゼロエミッション船プロジェクト」では、すでに水素燃料電池を利用した洋上風車作業船「HANARIA」での成功例もあり、未来の船舶開発が急速に進行中です。これにより、温室効果ガス排出ゼロの船舶が海で一般的になる日も近いかもしれません。日本の水素技術を活かした新たな産業の成長が、今後ますます期待されています。

日本財団とジャパンハイドロの取り組みは、地球環境保護と持続可能な社会の実現へ向けた重要な一歩です。合わせて、船舶業界の脱炭素化も進められ、その影響力は今後も大きく広がっていくでしょう。


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公益財団法人 日本財団
住所
東京都港区赤坂1-2-2
電話番号
03-6229-5131

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