盲学校生徒を対象にした金融リテラシー講座
2023年3月10日、MS&ADインシュアランスグループの三井ダイレクト損害保険株式会社と三井住友海上火災保険株式会社が共催した特別なイベントが開催されました。この講座は、盲学校の生徒を対象にした金融リテラシー講座であり、所属するパラアスリートたちが講師として活躍しました。
講座の概要と目的
この講座は、金融に関する理解を深めることを目的としており、特に視覚障がい者が直面しやすい金融の問題を扱っています。金銭管理の重要性は、誰にとっても同じです。しかし、視覚に障がいのある人たちが直面する具体的な困難について学ぶことで、彼らの生活がどのように改善できるかを考えていくことが狙いです。
1時間目:金融リテラシーの基礎
講座は2部構成になっており、まず1時間目は、三井ダイレクト損保に所属する熊谷選手が講師を務めました。彼は「使う」「貯める・増やす」「借りる」「備える」という4つの金融リテラシーについて詳しく説明しました。
特に、成人年齢の引き下げによって増加した若年層の金融トラブルや、視覚障がい者が遭遇しやすい問題点についても触れ、具体的な対策を考える時間を設けました。生徒たちは、銀行やカード利用時の注意点や、紙幣を扱うときの心得についてのアドバイスを受け取りました。さらに、熊谷選手自身の経験を基にした「自己投資」の重要性についても話がありました。
2時間目:損害保険を学ぶ
次に、米岡選手が講義を担当しました。この時間では、損害保険分野における「備える」ことの重要性に焦点を当て、事故やケガによる損害の具体例を挙げました。視覚障がい者が直面するリスクとして、駅のホームからの転落や自転車との接触などについても紹介されました。
生徒たちは、月々のお給料の使い方を具体的にシミュレーションするワークを通じて、自分自身のお金の管理について考える機会を得ました。講座終了後も生徒たちからは、多くの質問が集まり、金融リテラシーに対する関心が高まったことが伺えました。
講座の意義と今後の取り組み
教員からは、視覚障がい者に特有の問題を盛り込んだ内容が非常に有益であり、生徒たちが社会に出た際に必要な知識を形作る手助けになるとの感想が述べられました。これにより、金融の管理スキルが将来にわたる社会生活の基盤となることが期待されています。
MS&ADグループでは、「安心・安全な社会」や「多様な人々の幸福」を実現するために、引き続き多様な社会課題に対応する施策を展開していく方針を示しています。この金融リテラシー講座も、その一環として位置づけられており、今後も社会に貢献できる活動を推進していくことでしょう。