津波から命を守る新たな避難手段「オクト5」の挑戦

日本は自然災害に対して非常に敏感な国であり、特に津波に対する危機感は高まっています。そこで注目されるのが、株式会社セットアップ横浜が開発を進めている地下型津波避難シェルター「オクト5」です。このシェルターは、津波から人命を守るための新しい避難手段として、全国の自治体や企業とパートナーシップを結ぶことを目指しています。

防災の新しい常識

設立から13年を迎えたセットアップ横浜は、建設業界での豊富な経験をもとに、「防災のインフラ」を提供することを企業の使命としています。特に最近では、国民の防災意識が高まる中、災害時に”どこに逃げるか”が未だに大きな課題となっています。特に高齢者や障がいのある方々にとって、避難が困難な地域では、その課題はより深刻です。

「オクト5」は、地下に設置される密閉型の避難シェルターです。このシェルターは、水圧や浸水から人命を守るために設計されており、十数名の避難者を収容する能力があります。特に特徴的なのは、地上からスロープを使ってアクセスできる構造で、有事の際にも階段を使うことなく安全に避難できる点です。

コンセプトと実施計画

2025年の春には、実証フェーズに移行し、製品化および社会実装に向けた具体的なアクションが期待されています。このプロジェクトは、真剣に防災問題に取り組む自治体や企業、研究機関との連携によって、より強固な安全ネットワークを築くことを目指しています。

また、シェルターは平常時には倉庫や休憩所、防災学習の場としても利用でき、地域の生活に密着した存在になることが期待されます。場所を取らないため都市部や平地でも導入が容易であり、街の景観を損なうことがない点も大きな利点です。