2025年上半期 医療機器Web講演会実態調査
最近の医療業界では、Web講演会やオンラインセミナーが新しい学習のスタイルとして急速に広まっています。その中でも、特に注目されたのが2025年上半期に行われた調査結果です。本記事では、一般外科医の参加状況に焦点を当て、主要なセミナーの人気度やその背景を探っていきます。
調査の概要
株式会社スマートホスピタルが実施したこの調査は、300床以上の総合病院に勤務する執刀医を対象に行われました。調査の目的は、医療機器メーカーが主催するWeb講演会や学会共催セミナーに対する参加実態を把握することです。
2025年の上半期(1月から6月)に、一般外科医が参加したセミナーの中で、コヴィディエンジャパンがトップに立ち、続いてジョンソンエンドジョンソン(J&J)が2位となりました。調査の結果、参加した医師の67%がコヴィディエンジャパンを、64%がJ&Jを選んだことが明らかになりました。
トップセミナーの詳細
調査結果によれば次のような順位がつけられました。
1. コヴィディエンジャパン 67%
2. ジョンソンエンドジョンソン 64%
3. メディコン 38%
4. インテュイティブサージカル
5. オリンパス
6. 科研製薬
この他にも、アムコ、テルモ、グンゼメディカル、ニプロ、日機装と続きます。
前年の2024年との比較では、参加頻度が平均で約5%増加していることが報告されており、医療従事者のWeb講演会に対する関心が高まっていることが伺えます。
認知契機の特徴
Web講演会の知名度を把握するために調査した結果、「Upstream」という医療動画プラットフォームが最も高い認知率を持ち、75%の医師がこの媒体を通じてセミナーを知っていました。続いて、エムスリーが56%、ケアネットが29%と続き、医療動画メディアの影響力を示す結果となりました。
面談状況の変化
2025年上半期には、医療機器メーカーと営業担当者との面談が頻繁に行われることが予想されており、医療機器メーカーでも特にコヴィディエンジャパンとジョンソンエンドジョンソンが高い評価を得ていました。しかし、面談しないという選択をする医師も増加傾向にあります。これは、医療機器の営業アプローチに新たな課題を与えるものでしょう。
Upstreamとは?
Upstreamは、医師が主導する手術動画教育プラットフォームで、急性期病院の臨床医の約70%が利用しています。その成長は、さまざまな学会との連携によるものです。外科領域の多くの医師が引き続きこのプラットフォームを信頼し、積極的に利用しています。
今後の展望
医療機器メーカーや製薬会社にとって、Web講演会やオンラインセミナーは新しい情報提供手段として重要です。Marketing戦略の見直しやWebセミナーの活用方法を工夫することが、今後のビジネスの鍵を握るでしょう。特に、医師層を幅広くカバーできる効果的な方法を探ることが求められます。様々な課題を抱える中でも、Webセミナーの活用は間違いなく今後も注目され続けるでしょう。