空港の安全性を支える革新技術
近年、空港の滑走路や誘導路の安全性を確保することはますます重要視されています。そこで注目されるのが、株式会社いでみつが新たに発売した高耐水性アスファルト「ミナフォルティスCX」です。この製品は、従来のアスファルト技術では十分に対応できなかった水の浸透による舗装損傷を軽減するために開発されました。
アスファルトの構成と課題
アスファルト舗装は、主に骨材(砕石)、フィラー(石粉)、およびこれらを結合するアスファルトで構成されています。しかし、この供給した材料が水により内部で浸透すると、アスファルトと骨材が剥離され、結果的に舗装が損傷することが多いのです。特に、骨材は二酸化ケイ素や金属酸化物といった無機物が含まれており、有機物であるアスファルトとの間に化学的な反応が乏しく、水分が侵入することで結合が弱くなるという問題が生じます。
新たな技術への挑戦
このような課題に対抗するため、いでみつはアスファルトに新しい技術を導入しました。それは、骨材の表面に化学的に強固な共有結合を形成する性質を持たせる技術です。この新技術により、耐水性が飛躍的に向上し、舗装の強度が増すことで、損傷リスクを大幅に減少させることが可能になりました。具体的な試験施工として、大阪国際空港において実施されたものがあります。これにより、舗装の状態が時間の経過と共に正常に維持されていることを確認しています。
ミナフォルティスCXの特徴
「ミナフォルティスCX」という名称には、耐水性が向上することで共有結合を強化し、これによって施工の強靭さと安定性を提供するという意味が込められています。実際、いでみつはこれまでにも施工性に特化した「グランファルトART」やリサイクルに着目した「リプロシリーズ」など、様々な高性能舗装材を展開してきました。この新製品も、そうしたニーズをさらに応えるものとなっています。
今後の展望
社会のインフラに欠かせないアスファルト製品において、いでみつは今後も技術革新を続け、社会的なニーズに応える製品の開発を進めていく意向を示しています。空港を支える安全な環境作りに寄与する「ミナフォルティスCX」は、その一環として登場しました。持続可能な社会を実現するためのアスファルトの未来に期待が高まります。
参考情報
1.
ミナフォルティスCX製品ページ
2.
アスファルトの定義と特性