AIカメラの広告革命
2019-04-25 12:01:16
AIカメラとサイネージが変える広告効果の新時代を探る
最近、AIカメラを搭載した新しい形のサイネージが小売業界に登場し、その可能性に注目が集まっています。イオン九州株式会社は、2019年4月25日から6月末までの間、福岡県内の2店舗で実証実験を開始しました。この実験では、商品棚の前に立つ来店客の年齢や性別をAIカメラが推測し、広告視聴の人数や視聴率、視聴時間といったデータを収集します。この技術によって、広告効果を具体的に把握し、よりターゲットを絞った販促活動が可能になります。
対象商品として、アサヒ飲料の「ウィルキンソン」と、株式会社I-neのヘアケアブランド「BOTANIST」が選ばれ、商品の動画広告が各店舗のサイネージ端末で流れます。このサイネージは、2~3台がそれぞれの売り場に設置され、来店客の反応をリアルタイムで分析します。特に、視聴率や視聴時間のデータと、POSデータを組み合わせることで、来店客の購買行動を深く理解し、効果的な動画広告のクリエイティブを検証することが目標です。
この実証実験は、CyberBullが手がけており、小売業界における販促活動のデジタル化を進める意義も込められています。最近、小売業界は人材不足が深刻化しており、効率的な運営が求められています。リテールメディア開発室が設置されたことで、デジタルサイネージを活用した販促活動の精度向上が期待されています。これは、店舗の販促ポップの設置やポスターの張り替えといった手間を省き、オペレーション業務の省人化を実現するための重要な取り組みです。
また、来店客のプライバシーにも配慮がなされています。AIカメラで取得されるデータは、個人を特定できるような顔画像データを保存せずに処理が行われます。このため、来店客のプライバシーが守られた状態で、広告のターゲット分析が行えるのです。
今回の実証実験を経て、CyberBullは購買直前のブランドスイッチを狙った効果的な販促動画広告の精度向上を目指しています。店舗の販促活動のデジタル化によって、小売店の業務効率化を図るだけでなく、消費者に新しい広告体験を提供できることも期待されています。
この新しい広告手法がどのように小売業界を変えるのか、実証実験の成果を待ち望む声が高まっています。今後もAI技術の進化と共に、デジタル広告の可能性が広がっていくことでしょう。
会社情報
- 会社名
-
株式会社CyberBull
- 住所
- 東京都渋谷区桜丘町18-4二宮ビル2階
- 電話番号
-
03-5459-1931