輪島市で続く、ジャパンハートの新しい医療支援活動とその成果

輪島市の新たな医療支援活動「健康チェック会」の実施

2023年11月17日から18日の2日間、特定非営利活動法人ジャパンハートが石川県輪島市門前町で「健康チェック会」を開催しました。この活動は、輪島市社会福祉協議会と連携し、地域の方々の健康を支えるための重要なステップです。医療機関の受診が減少している現状を受け、地域住民に向けた支援活動が求められました。

地元住民の健康を守る取り組み

能登地方では、2024年1月に発災した後、外出頻度や医療機関への受診率が低下しています。この傾向は、震災の影響で仕事を失ったり、生活環境が変わったことに起因していると考えられています。ジャパンハート災害医療支援チームは、地域の事情を理解した上で、住民が抱える医療アクセスの問題に対処するための取り組みを行ったのです。

健康チェックの充実した内容

健康チェック会では、医師や看護師、作業療法士から成る医療チームが参加者の健康状態を把握するため、問診、心電図検査、体力チェック、さらには認知機能の確認と立ち上がりチェックを実施しました。また、新たに下肢のエコー検査も取り入れ、エコノミークラス症候群などのリスクを早期に発見するための工夫がなされました。

参加した41名の中には、「思っていたよりも血圧が高かった。今後は定期的に病院に行こうと思う」といった感想を持つ方が多く、健康チェックを通じて医療機関への受診意識が強まった様子がうかがえます。

男性の参加者が多かった理由

今回の健康チェック会では、41名中20名が男性という結果が出ました。通常は「おしゃべり喫茶」といったプログラムでは男性の参加が少ないことが多いですが、これは地域の男性たちが健康に対する意識を高め、医療支援の場へ積極的に参加した結果の一つと考えられます。

地域における医療の持続的な支援

ジャパンハートは、健康チェック会の実施を通じて、単発での受診に止まらず、外出機会を増やし継続的な医療機関への受診を推奨する狙いを持っています。地域のコミュニケーションを強化することで、今後の健康づくりに貢献することが期待されています。

さらに、奥能登地域では今後も同様のプロジェクトを定期的に展開する計画があります。これにより、全体的な医療アクセスの改善が図られ、地域社会の健康を守るための基盤が築かれていくでしょう。

人々の健康を意識したジャパンハートの取り組みは、今後の地域医療の在り方を示す重要な事例です。地域住民が自らの健康を考え、支え合うコミュニティ形成に寄与することが期待されます。