廃食用油を活用
2025-02-28 16:01:15

廃食用油を利用した国産SAF製造への取り組みが始動

阪神甲子園球場、廃食用油をSAFに活用



阪神電気鉄道株式会社と合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYは、阪神甲子園球場が使用した廃食用油を国産の持続可能な航空燃料(SAF)製造のために供給するという画期的なプロジェクトに合意しました。この取り組みは、資源の有効活用と気候変動対策を目的としており、2025年2月28日付で基本合意書を締結しました。

このプロジェクトは、阪神が2021年から展開している環境保全プロジェクト「KOSHIEN “eco” Challenge」の一環であり、プロ野球の本拠地球場で廃食用油をSAF製造の原料として供給する初の試みになります。これにより、阪神は循環型社会の実現に向けて重要な一歩を踏み出します。

1. 取り組みの概要



このプロジェクトでは、阪神が甲子園球場で使用した廃食用油をSAFFAIRE SKY ENERGYが開発を進めているSAF製造装置に引き渡します。生産は大阪府堺市に新設された大規模な国産SAFプラントで行われ、2025年4月を目指して供給が開始される予定です。また、阪神は今年3月に開業する日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎でも同様の取り組みを展開する計画です。受け渡しは2025年3月1日より行われる予定です。

2. 「KOSHIEN “eco” Challenge」とは



「KOSHIEN “eco” Challenge」は阪急阪神ホールディングスグループのサステナビリティ宣言の一環として、環境保全の促進を目的に設立されました。このプロジェクトでは、廃棄物の発生を抑制し、リサイクルの促進を目指しています。具体的には、リサイクル製品の用途拡大や「環境に優しい球場」の実現に向けた取り組みが含まれています。

3. SAF (Sustainable Aviation Fuel)とは



SAFは、廃食用油などの再生可能な原料から製造される航空燃料であり、従来の航空燃料に比べてCO2排出量を大幅に削減できる特性を持っています。自動車と異なり、航空機では電気や水素による代替が困難なため、SAFの普及が国際的に求められています。日本政府は2030年までに国内航空会社が使用する燃料の10%をSAFにするという目標を掲げており、さらには2050年までにカーボンニュートラルを実現するとしています。

現在、日本では年間約10万トンの廃食用油が海外に輸出されており、これが国産SAF製造のための原料流出につながっています。この問題を解決するためにも、廃食用油の安定的な調達が急務となっています。阪神グループは環境保全に向けた社内のスローガン「“たいせつ”がギュッと。」のもと、一人ひとりのお客様との関係を深めることに努め、持続可能な未来を目指しています。

このプロジェクトは、環境問題に懸命に取り組む阪神グループの姿勢を示すものであり、多くの人々に影響を与える可能性を秘めています。今後の展開にますます注目が集まるでしょう。


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