タグ・ホイヤー、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに復帰
2025年、タグ・ホイヤーがモータースポーツイベントの中でも特に注目を浴びるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに公式タイムキーパーとして復帰することが発表されました。この年のテーマは「勝利の方程式:チャンピオンと挑戦者たち」となっており、F1の75周年を祝う特別な年でもあります。
豊かなレガシー
タグ・ホイヤーは、自動車業界との密接な関係で広く知られており、ブランド創業以来、数々の画期的なクロノグラフを生み出してきました。1911年には世界初のダッシュボード搭載型クロノグラフ、1916年には1/100秒クロノグラフ、1969年には自動巻クロノグラフウォッチを発表しました。こうした革新は、偉大なレーシングドライバーやチームとの長い関係によって支えられています。現在もF1やポルシェ、オラクル・レッドブル・レーシングなど、多くのトップブランドと提携し続けています。
自動車文化を祝う
1993年に創設されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは、毎年数万人の観客を魅了するヒルクライムレースを中心に、多岐にわたるモータースポーツの見どころが詰まったイベントです。過去の最速記録は、2022年にマックス・チルトンがドライブしたマクマートリー・スピーリングによる39秒08です。また、フォレスト・ラリー・ステージでは、ラリーカーによる迫力ある走行が楽しめるなど、多くの見所が用意されています。
毎年、このフェスティバルでは自動車メーカーが新型モデルを発表する場としての役割も果たしており、2024年には新世代のポルシェ911カレラGTSが公開されます。さらに、グッドウッド・ハウス前には「セントラル・フィーチャー」と呼ばれる大型インスタレーションが設置され、該当年に祝うべきブランドを称える特別な展示が行われます。
タグ・ホイヤーの特別なタイムピース
タグ・ホイヤーがグッドウッド・フェスティバルへの復帰を記念して発表したのが、「タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ x フェスティバル・オブ・スピード」です。この時計は、42mmのケースに自社製のムーブメント「TH20-00」を搭載し、イギリス特有の自動車文化から着想を得たデザインが施されています。特に、グッドウッドの深い緑をイメージしたブリティッシュ・レーシング・グリーンのダイヤルと、スポーティーさを演出するレッドのアクセントが特徴です。
このリミテッドエディションは100本のみ製造され、特にグッドウッド・ロードレーシング・クラブの会員向けに先行販売された後、一般向けにも販売予定です。
モータースポーツの未来を見据えて
タグ・ホイヤーCEOのアントワーヌ・パンは、「モータースポーツは単なる競技ではなく、文化的な力を持っています。グッドウッド・フェスティバルに復帰したことを大変光栄に思っています」とコメントしています。
モータースポーツの勝利や挑戦を祝いながら、自動車の芸術性や革新を称えるこのイベントは、未来のモビリティに言及した新たなプラットフォームとして進化を続けています。教育プログラムや最新技術の展示など、参加者にとって多彩な体験を提供する場でもあります。自動車ファンたちが心待ちにするグッドウッド・フェスティバルは、単なる盛り上がりの場ではなく、未来への希望と革新の象徴としての役割も果たしつつあるのです。