日本と南アフリカの教育をつなぐ「マンデラ・バス」プロジェクト
日本と南アフリカの教育連携を強化するための新たな取り組みとして、NPO法人SAPESI-Japan(南アフリカ初等教育支援の会)が「マンデラ・バス・プロジェクト」を始動しました。このプロジェクトは、移動図書館車を知育玩具ライブラリーに変えるもので、地域の幼児教育の質を向上させることを目的としています。
マンデラ元大統領の名を冠した移動図書館
1992年から2023年まで、日本のNGO団体「アジア・アフリカと共に歩む会」が寄贈した移動図書館は、南アフリカのヨハネスブルグ近郊を拠点に活動してきました。この図書館車は現地のパートナーNGO「Ekfundzeni」によって公立小学校を巡回し、多くの子どもたちに本を貸し出す役割を果たしていました。「マンデラ・バス」として地域に根付いたその存在が、再び新たな形で息を吹き返します。
動き出した新プロジェクト
老朽化が進んだ移動図書館車を、「トイ・ライブラリー」として再活用する決定が下されました。この取り組みは、幼児教育に不可欠な知育玩具や児童書を取り揃え、地域の子どもたちに質の高い教育を提供するものです。
2024年7月、移動図書館はハウテン州・ケンプトンパークへと移動しましたが、入口の幅が狭いために設置には一苦労。地域住民やスタッフの協力を得て無事に設置されたこの車両は、地域の子どもたちに新しい学びの場を提供することになります。
イベントの成功
7月18日に「国際ネルソン・マンデラ・デー」に合わせて行われた植樹や清掃、ペイントの活動には20名のボランティアが参画しました。続く7月24日、25日にはトイ・ライブラリーのローンチイベントが開催され、地元の子どもたちに向けた物語の朗読やアート活動が行われました。このイベントでは、600冊の児童書が「BookDash」から寄贈され、今後は地域の幼児教育施設に配布される予定です。
今後の展望
「マンデラ・バス」は、地域の幼児教育支援やボランティア活動の機会を創出することを目指しています。現在、バスの整備やボランティアの育成、さらには2台目のトイ・ライブラリーの設立が課題として挙げられています。
このプロジェクトを通じて、South Africaの子どもたちに新しい学びの機会を提供する取り組みとして、多くの支援が求められています。SAPESI-Japanでは、広報やSNS運用、資金調達に関するプロボノ、自治体や図書館からの中古移動図書館車の寄贈、個人のご寄付、さらには企業サポーターを募集中です。
皆さんのご支援が、この活動をより実らせ、南アフリカの子どもたちに明るい未来を提供する力になります。興味のある方はお気軽にお問い合わせください。