ぬくもりを届ける新たなプロジェクト
神戸市において、温かい手作りのぬくもりを病気と闘う子どもたちに届けるための「CVカテーテルカバー寄贈プロジェクト」がスタートしました。このプロジェクトは神戸市教育委員会と株式会社フェリシモの協力によって実現し、地域の中学生たちが中心となって取り組みます。
プロジェクトの背景
この取り組みは、一名の中学生の発案から始まりました。「CVカテーテル」とは、化学療法などに使用される中心静脈カテーテルのことで、病気の子どもたちに必要な医療器具です。このカテーテルを装着している子どもたちの身体を守るための保護カバーを、神戸市内の小中学生が自ら製作し、兵庫県立こども病院に寄贈します。プロジェクトの心は、子どもたちが自ら製作することで、入院中の仲間に希望を支えたいという想いにあります。
授業の様子
2025年9月19日、神戸市立有野北中学校では、生徒たちが「総合的な学習の時間」を利用して、カテーテルカバーの製作および関連情報の収集に取り組みました。まず、フェリシモの担当者から社会貢献活動の意義についての全体講話が行われました。その後、生徒たちは班に分かれ、製作に向けた情報収集やクリエイティブな活動に熱心に取り組みました。
つくる喜びと暖かい思い
製作授業では、キットを使ってカテーテルカバーの製作が行われました。約60名の生徒たちは、真剣な眼差しで作業に臨みます。生徒たちの温かい言葉が、彼らが込める思いを物語っています。ある生徒は、「少しでも助けることができれば良い」と制作の意義を語り、別の生徒は自身の楽しみが、病気の子どもたちの笑顔につながることを願っていました。
情報収集の工夫
同時に、製作チームとは別のチームは、プロジェクトに関するテーマ別の情報収集を行っていました。医療用カテーテルの役割やカバーの必要性、さらには協力している企業や施設について調べ、資料にまとめる活動が展開されました。生徒たちはそれぞれのテーマに合わせて、インターネットを駆使しながら理解を深めていきました。
未来に向けた大きな一歩
今回のプロジェクトには、神戸市内の6校が参加し、クリスマスシーズンには子どもたちへ合計461枚のカテーテルカバーが寄贈される予定です。制作を通じて、生徒たちが病気について学ぶ機会も生まれていることが、このプロジェクトの意義となっています。
さらに広がる支援の輪
フェリシモは、この取り組みを通じて、全国的な支援の輪を広げていくことを目指しています。今回の活動を通じて、子どもたちの心の温かさと善意を広げることで、病気と闘う仲間に少しでも安心と笑顔を届けられる日が来ることを願います。神戸市の「CVカテーテルカバー寄贈プロジェクト」は、まさにその第一歩となることでしょう。