一般社団法人ピーペックが運営する腎臓病支援のウェブサービス「じんラボ」は、設立10周年を迎え、特別企画「みんなでつくろう、これからの医療 with Kidneyプロジェクト」を始動しました。このプロジェクトの一環として、CKD(慢性腎臓病)患者やその家族を対象にした定期的なウェブアンケートを実施し、彼らが社会で生きやすくなるための情報を収集しています。
現在、慢性腎臓病は日本において成人の約5人に1人が影響を受けていると言われ、放置することで悲劇を招く恐れがあります。慢性腎臓病は特に自覚症状が少なく、気付かぬうちに進行することが多いため、早期発見と治療が必要です。この為、2024年11月1日から行われる第15回アンケート調査では、腎臓病や糖尿病に関する周囲の理解度を探ることに焦点を当てています。
調査の結果は「患者と医療者がつくった腎臓病とのつきあい方ガイド」の策定にも役立てられ、CKDに関わる全ての方への情報提供の一助となる予定です。調査参加者は腎臓病や透析治療を受けている方、または糖尿病の疑いや家族が対象となり、過去の調査から得たデータに基づき周囲の理解や支援の必要性について深く考慮されます。
このプロジェクトの背景には、腎臓病患者が直面するさまざまな壁があります。たとえば、周囲の理解が得られないことで社会生活に支障が出ること。それゆえ、今回のアンケート調査が多くの皆さんの声を集め、どのように周囲の人々に病気について理解を深めてもらえるか、その実態を把握することが目的とされています。
腎臓病に限らず、慢性疾患を抱える人々は、高齢の方を含め、自身の健康管理を行う上でさまざまなハードルに直面しています。このプロジェクトでは、CKDを管理するためのカスタマイズできるガイドラインも作成し、患者が生活の質を向上できる手助けを行います。ガイドラインは長期的に活用できる形式にし、自己管理に役立つ情報を提供するとしています。
「じんラボ」は、腎臓病についての正しい知識を提供するだけでなく、患者同士の交流を促進し、互いに支え合うコミュニティの構築も目指しています。腎臓病との向き合い方を一緒に考えることが、より良い社会を形成するための第一歩となります。
このような取り組みが広がることで、腎臓病患者やその家族が抱える悩みや辛さが少しでも和らぎ、お互いの理解が深まることを期待しています。今後も「じんラボ」は患者の声を大切にし、リアルタイムで彼らのニーズに応えられるよう、さまざまな活動を続けていく予定です。
ぜひ、今回の調査にご参加いただき、皆様の意見をお寄せください! ■第15回腎臓病や糖尿病に対する周囲の理解実態調査概要
調査期間|2024年11月1日~2025年1月9日
調査対象|腎臓病・透析を受けている方、または糖尿病に関わる当事者およびその家族
実施手段|ウェブアンケート
所要時間|約10〜15分
調査は一般社団法人ピーペックが行い、詳細は公式ウェブサイトにてご確認ください。