革新をもたらす日本初の創傷治療システム「V.A.C.Ulta」

日本初の革新的な創傷治療システム、V.A.C.Ulta

2017年6月27日、ケーシーアイ株式会社が発表した「V.A.C.Ulta治療システム」は、厚生労働省より製造販売承認を取得しました。このシステムは、洗浄液の周期的自動注入機能を備えた日本初の陰圧創傷治療システムで、特に従来の治療法では効果が見られない難治性創傷の患者に新たな治療手段を提供します。

V.A.C.Ulta治療システムの特徴

従来の陰圧創傷治療（NPWT）は、創傷部に対して局所的に管理された陰圧をかけることで、創を保護し肉芽形成を促進し、滲出液と感染性の老廃物を除去することが特徴でした。しかし、難治性創傷や局所感染が懸念される場合には、その効果に限界がありました。

「V.A.C.Ulta治療システム」は、これに洗浄液の周期的自動注入を組み合わせて、創傷治癒をさらに促進します。この新機能により、創面の環境整備や浄化を実現し、感染リスクを低下させることが可能となるのです。さらに、この治療システムは、NPWTによる創傷治療と、清浄化を同時に行えるため、より効果的な治療が期待されます。

どのように機能するのか？

このシステムでは、ソフトウェアが制御を行い、洗浄液の注入量や注入時間を自動的に管理します。創傷部には発泡ポリウレタン製のフォームが配置され、ドレープで覆うことで陰圧を維持。患者にとって快適な治療環境を提供します。また、必要に応じて従来型のNPWTとしても利用可能で、幅広い治療ニーズに対応します。

ケーシーアイ株式会社の展望

ケーシーアイ株式会社は2009年に日本初の局所陰圧創傷治療システムに対して厚生労働省の製造販売承認を取得して以来、この分野で革新的な取り組みを進めてきました。現在、20カ国以上で利用されるこの創傷治療法は、患者の治癒を高める新たな選択肢として注目を集めています。今後も、質の高い医療を提供し、患者様の生活の質（QOL）の向上を目指して努めていく所存です。