共立女子大学ビジネス学部の学生が挑む持続可能な未来
2025年7月24日、東京都千代田区に位置する共立女子大学のビジネス学部から、この度非常に注目されるニュースが届きました。3年生チーム「エン」がマイナビ主催の「課題解決型ビジネスコンテスト」で江崎グリコ株式会社が提案した食品ロス削減のテーマに対し、見事第2位に輝いたのです。この成果は、食品ロス問題に対する深い考察と、グリコの企業文化や強みを活かした独自のビジネスモデルが表現されたものとして、審査員たちから高く評価されました。
コンテストの意義
このビジネスコンテストは、企業が実際に持つ課題を学生たちに提示し、その解決策を募るという実践的な取り組みです。SDGs(持続可能な開発目標)としても取り上げられる「食品ロス」は、私たちにとって特に関心が高い社会問題の一つ。学生たちはこの課題を、ビジネスの観点からどのようにアプローチできるかを考える貴重な機会を得たのです。
チーム「エン」の提案内容
チーム「エン」は、「食品ロス削減に向けて、日本や世界の潮流を踏まえつつも、グリコならではの挑戦を提案してください」というテーマに、大学生をターゲットとした独自の戦略を打ち出しました。具体的に提案したのは、大学のキャンパス内に設置される「大学生も食品もだいたいギリ。」というお菓子自動販売機。これは、賞味期限が近い商品をお求めやすい価格で売るという新しい販売形態を提案しており、まさに若者のライフスタイルに寄り添ったものでした。
自動販売機の機能
- - 表示機能: 価格、カロリー、栄養価、賞味期限の情報を提供し、消費者が購入を判断しやすい環境を整えています。
- - 歩数計アプリ連携: ユーザーが設定した歩数を達成することでポイントが貯まり、そのポイントでお菓子と交換できるシステムを採用。健康や楽しさを促進します。
- - リサイクルBOX: 自動販売機の傍には再利用ボックスが設けられ、消費後の包装材を回収し、資源の分別を推進します。
提案の期待される効果
この新たなビジネスモデルは、グリコにとって若い世代へのブランド認知向上や安定した販売チャネルの確保が見込まれ、大学側はサービス向上や収入源の創出が期待されます。さらに、大学生は手軽に健康的なおやつを手に入れつつ、栄養にも気を配る意識を高めることができます。この取り組みによって、全国の大学生が1人1つずつ購入した場合、食品ロス削減においては約59万個のお菓子が助けられるという計算も出ています。
学生たちのコメント
入選した学生メンバーもそれぞれ、社会課題をビジネスで解決する価値を感じたと口々に語っています。上山悠希さんは「企業の理念や商品戦略を理解することが結果に繋がった」、清水理桜菜さんは「課題に真剣に向き合った先に良いアイデアが生まれる」と言い、高木美鈴さんは「提案を見直す過程が自己成長の糧となった」とそれぞれの経験を語りました。
共立女子大学ビジネス学部の教育方針
共立女子大学のビジネス学部は、2020年に設立された若い学部ですが、すでに多くの実績と特色を持っています。「ビジネスの場で活用できる知識・技能と必要な教養を身に付け、他者と協働してリーダーシップを発揮できる人材育成」を目指し、「Major in Anything. Minor in Leadership.」の言葉のもと、リーダーシップ教育を重視しています。特に、PBL(Project Based Learning)を導入しており、学生たちは実際のビジネス課題に対しても積極的に取り組んでいます。
今回のコンテストでの成果は、彼らの実践的なスキルや探求心の結実であると言えるでしょう。