NISHIOKAが辿った逆転の軌跡
2023年2月、NISHIOKAからリリースされたアルバム『ISHIKORO』が、音楽シーンに新たな風を吹き込んでいます。このアルバムは、配信が一度は見送られたという経歴をもち、特にそのジャケットが話題となりました。白地に「ISHIKORO」という文字だけが目を引くこのデザインは、一見シンプルなようでありながら、配信の際に“デザイン性に問題がある”との理由で却下されてしまったのです。
しかし、NISHIOKAはここでギブアップしませんでした。「このままリリースしたい」という彼の強い意向があったからです。再交渉の末、彼の意向が通り、アルバムはオリジナルのデザインのままで配信が実現しました。こうして、NISHIOKAの挑戦が始まったのです。
SNSを介さない挑戦
その後、NISHIOKAはSNSや広告を使わず、自ら海外メディアやラジオ局、音楽関連の人々に対して直接アプローチを始めました。反響は厳しく、「カバーアートは説得力がない」「チープに見える」「冗談のように思える」といった否定的な意見が散見されました。しかし、NISHIOKAはそれをネガティブに受け取るのではなく、むしろ「印象に残る証拠」と捉え、ひとつひとつ作品の意図や背景を説明することで、少しずつ刺さるよう努めました。
その地道な努力が実を結び、『ISHIKORO』は海外のラジオで147回以上もオンエアされ、知名度が少ないインディーアーティストとしては異例とも言える注目を集めました。この結果、ついにはイギリスのiTunes J-POPチャートで1位を獲得することとなります。この成功は、派手なビジュアルではなく、音楽そのものの力によってリスナーと真のつながりを持ったという証明でもありました。
新しいシンガーソングライター像
インディーズからメジャー、そして再びインディーズへ戻ったNISHIOKAは、リリースからSNSや広告に頼らず、自らの音楽と営業力を基に新たなスタートを切りました。これにより、彼の姿勢はデジタル時代における新しいシンガーソングライター像を具体化しています。派手なプロモーションではなく、本質を届けることに焦点を当てたアプローチが、彼の音楽活動の根幹を成しています。
また、NISHIOKAは以前、営業職としても高い実績を残しており、その経験は音楽活動においても活かされています。しかし、彼がどのように交渉を行い、海外でどのようなやりとりをしていたのかに関しては、自らの公式ブログでの一部言及があるだけで、全容は未だに明かされていないのです。
次なる野望
そのNISHIOKA、2025年5月1日には新曲『HANAZONO』の全世界配信を予定しており、今後も彼の独自のスタイルでの展開が期待されています。音楽の力とそれを届ける手法を重視したNISHIOKAの歩みは、多くの人々にとって希望の光となることでしょう。
配信情報
- - タイトル: ISHIKORO
- - アーティスト: NISHIOKA
- - リリース日: 2023年2月
- - 配信先: Apple Music、Amazon Music、Spotify、YouTube Music 他
- - 作詞・作曲: NISHIOKA
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