山梨県の未来をデザインする新拠点「山梨デザインセンター」誕生

山梨デザインセンターが地域活性化の新境地を開く

山梨県は、2023年11月、県庁舎内に新たなデザイン拠点「山梨デザインセンター」を設立しました。このセンターは、永井一史氏がセンター長に就任し、深澤直人氏、柴田文江氏、林千晶氏らがデザインディレクターとして参加する体制で構築されています。これにより、デザインの力を通して、政策や産業、観光など様々な分野に革新をもたらすことを目指しています。

基本理念と設置目的

この新センターの設立は、単にデザインを推進するだけでなく、県民と共に豊かな地域社会を形成する「デザイン先進県」の構築を目指すものです。山梨県立美術館や多摩美術大学と連携し、国内外の優れたデザイナーの知見を活かすことで、地域の産業の高付加価値化を図ります。また、地域活性化や社会的課題の解決をデザインを通じて実現することを重要視しています。

デザインの力で地域の活性化を

「山梨デザインセンター」では、以下のアクションを通じて地域づくりに寄与することを計画しています。

1. 文化的テロワールの基盤づくり －山梨らしさを明確にし、地域の歴史や文化をデザインに反映。
2. 政策デザイン推進 －施策の立案にデザイン視点を取り入れ、県民のニーズに基づく解決策を開発。
3. 地域デザイン推進 －地域資源や産業を最適に組み合わせ、新たな価値提供を実践。
4. 商品開発・プロモーション支援 －地場産品の魅力を引き出し、効果的なプロモーションをサポート。
5. デザインリテラシー向上 －幅広い層でデザイン思考を育成するための教育プログラムを提供。
6. デザイナー等のネットワーク形成 －デザイナーやクリエイターのコミュニティを作り、地域のアイデンティティを強化。

このような取り組みを通じて、山梨の地域資源を活かした持続可能なデザインが展開されることが期待されています。

センター長のメッセージ

設立初日の記者会見で永井CDOは「デザインの力を信じて、皆さんと共に地域の可能性を引き出していきたい」と語りました。具体的には、デザイン思考を持つ人材の育成と、地域課題に取り組む意欲のある人々との連携を強調し、皆が参加できるオープンな場を提供する意向を示しました。

「山梨デザインセンター」は、地域の未来を共に創り出す拠点として、幅広い人々に愛される存在になることを目指しています。