日本JCによる浄水設備設置プロジェクト
2025年5月25日、日本青年会議所(JC)が手掛ける「SMILE by WATER」事業の一環として、カンボジア・メチュレイ村に大型浄水設備が完成しました。このプロジェクトは、発展途上国における安全な水の供給を目的とし、地域住民を招いたオープニングセレモニーが開催されました。
SMILE by WATERとは
このプロジェクトは、国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)に沿って、特に「安全な水とトイレを世界中に」という目標の達成を目指しています。日本JCは2016年からこの事業を展開しており、これまでにアジアの様々な地域で浄水器や井戸、パイプラインの設置を行ってきました。
メチュレイ村はトンレサップ湖の水上村で、長年にわたり安心して飲水を確保できない問題を抱えていました。地域住民は、行商人から水を購入したり、湖の水を直接飲むことが多かったのです。さらに湖の水質汚染が進む中、浄水器の設置は急務でした。
オープニングセレモニーの開催
大型浄水設備の完成を祝うオープニングセレモニーには、約170名の地域住民が参加し、盛況のうちに行われました。セレモニーでは、水の試飲やホテイアオイ製品の紹介、テープカットが行われ、参加者の表情に喜びが広がりました。また、現地のテレビメディアも取材を行い、地域の声が取り上げられました。
このプロジェクトでは、地域の雇用創出や経済的発展にも寄与することを目的とし、ホテイアオイを活用した製品開発も行います。日本JCは700世帯に200世帯分のウォーターボトルを贈呈し、清潔な水が流れ出す設備の前で住民たちは歓声を上げていました。
今後の展望
日本JCは、この浄水設備の運営を持続可能にするため、募金箱の設置や地域開発の基金も設立予定です。今後は、JCIシェムリアップが中心になって、地域の問題解決に向けた取り組みを継続していく予定です。
このように、浄水設備の設置は単に水を供給するだけでなく、地域全体の衛生環境を改善し、住民の生活を向上させる重要なプロジェクトなのです。カンボジアのメチュレイ村が新たなスタートを切ったことは、他の地域にとっても希望の光となることでしょう。