AYINのバイヤーに迫る
パリコレクションが開催される季節、AYINのバイヤーチームは世界中から集まるバイヤーやデザイナー、おしゃれな著名人たちと競い合いながら、半年先のスタイルを見定める重要な役割を担っています。特にこの期間中は、一つ一つの服を試着し、手書きで記録を残すという地味で手間暇のかかる作業を通じて、「AYINらしい一着」を見つけ出しています。今回は、関真之介、髙木めぐみ、瀬野康亮の3人に、その舞台裏を語ってもらいました。
質と数量の両立
パリの展示会場では、まず代表の髙木が候補の服を選び、一つ一つをきれいに整理します。この段階で、候補の中から再度ピックアップを行い、さらに質の高さや値段を細かくメモしていきます。髙木がメモを取っている間、関は試着を行い、服の状態を確認しつつ必要な調整を提案します。この役割分担によって、効率的に情報を共有し、最良の選択ができるよう工夫がされています。
"試着は必須"というポリシーのもと、どんなブランドの服でも必ず着用することを心がけています。なぜなら、体験を通じて得る感覚や情報が、顧客への提案に大きく影響するからです。実際、バイヤー自身が着てみることによって、服のシルエットや素材感、着心地を確かめ、他のアイテムとのバランスを感じ取ることができます。
現地での心がけ
現地の方々とのコミュニケーションも大切なポイントです。「ハロー!」と元気に挨拶をしたり、日本のスイーツを振る舞ったりすることで場を和やかに保っています。これは、一つの商談を円滑に進めるだけでなく、相手の気分を明るくし、良好な関係を築くために欠かせない要素となっています。
過去のデータに学ぶ
買い付けの際、過去の販売データやトレンドを参考にすることは、非常に重要なプロセスです。半年後の売上予測を立てながら、各ブランドの実績データを基にオーダーを決定するため、多くの時間と労力が必要です。特に、流行を追うのではなく、ブランドの特性を理解した上で「AYINらしさ」を大切にした選択を心がけています。
バイヤーが選ぶアイテムは、単なる流行ではなく、過去から培った信念に基づいたものです。試着して良さを実感したアイテムだけを選ぶことで、自信を持ってお客様に届けられるのです。
お客様とのつながり
選んだ服を通じてお客様にどんな変化を感じて欲しいのか。バイヤーたちは、「一度着てみることで、意外な自分に出会える」という体験を提案しています。普段自分が選ばないアイテムを試してみることで、視点が広がり、新しいスタイルを楽しむきっかけになるかもしれません。このような積極的な提案が、顧客にとっての新たな発見につながります。
バイヤーの資質とは
これからバイヤーを目指す方へ、関は「好奇心と向上心が大切」と強調します。周りの人々への目配りや、自分の役割だけでなくチーム全体を意識することが、成功へのカギとなるようです。瀬野は、自ら進んでアクションを取り、服を楽しむ姿勢を持つことが重要だと述べています。
その一方で、Megは「自分の感覚を大切にしながら、他者の意見にも耳を傾ける」ことがバイヤーとしての成長につながると指摘しています。自分の中での柱を持ちながらも、柔軟に学び続ける姿勢が求められるのです。
AYINの未来
今後の展望として、Megは大阪南エリアを大切にし、この場所で選ばれる店であり続けたいと語ります。AYINのスタッフ全員の個性を発揮しつつ、国内外で認知されるブランドとして成長し続ける姿勢を大切にしていると言います。これからも、AYINはファッションの枠を超えて、ライフスタイルブランドとしての地位を確立していくことでしょう。