新型放電加工機登場
2024-11-05 11:29:39

株式会社ソディックが新開発した超精密ワイヤ放電加工機の性能と特長

新たな精密加工の幕開け



株式会社ソディックが自信を持って発表した、油加工液仕様のリニアモータ駆動 超精密ワイヤ放電加工機「AX350L i Groove + Edition」(以下、AX350L iG+E)。長年培われた技術を活かし、自動車や半導体など多様な産業に適応した最新鋭の加工機械です。この機能強化モデルは、特にお客様の求める高精度加工ニーズに応えるべく設計されました。

新技術の採用


まず注目すべきは、機械剛性の向上です。AX350Lから更なる進化を遂げ、構造解析技術と熱変位シミュレーションを駆使して、加工中の変位を最小限に抑えています。これにより、高剛性の門型構造と独自の熱変位補正システム「TH-COM」を採用。加工物と加工液の温度管理が精密に行え、長時間にわたる安定加工が可能になりました。

次に、高エネルギーでの加工を実現する技術です。新たに導入されたワイヤ回転機構により、加工面の放電波形を微細に制御し、断線を防ぎつつ高精度な加工を行います。この技術では、加工物上部の未消耗部分を継続的に利用することで、無駄なく高品質な仕上がりを実現すると共に、ワイヤの消費も大幅に削減しています。

環境への配慮


AX350L iG+Eは、省エネ機能も強化されています。加工液処理系にかかる電力を大幅に削減するために、流量をモニターし最適なコントロールを行います。この機能により、全体の電力消費を約10%削減することが可能になりました。さらに、リアルタイムでランニングコストを表示する「eco collections」機能も搭載。在庫削減やCO₂排出量の削減にも貢献し、環境に配慮した生産を実現します。

スマートな生産管理


AX350L iG+Eは、完全自動制御を備えた設計です。これにより、夜間や週末の連続自動運転が容易になり、生産性が向上します。国際標準規格MT ConnectおよびOPC-UAへも対応し、他の生産システムと連携が可能です。これにより、デジタルトランスフォーメーション(DX)時代にふさわしいスマートなモノづくりが実現します。

生産目標と市場


AX350L iG+Eの販売価格はオープンで、年間16台の生産を目指しています。モビリティ産業や半導体産業向けの金型製作として、特にEV用モータコア金型や半導体リードフレームなどに応える機械として期待されています。

まとめ


新たに登場したリニアモータ駆動 超精密ワイヤ放電加工機「AX350L i Groove + Edition」は、様々な産業における精密加工の未来を切り開く製品です。技術革新による高精度、効率的な加工、さらに環境に優しいという特長を兼ね備えた本機は、今後の市場での活躍が期待されます。


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会社情報

会社名
株式会社ソディック
住所
神奈川県横浜市都筑区仲町台3-12-1
電話番号
045-942-3111

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