インド市場に新たな風、樹脂流動解析ソフト「3DTIMON」の登場
近年、工業分野における解析技術の進化が目覚ましい中、インド市場においてもその波が押し寄せています。この度、SOLIZE India Technologies Private Limitedと東レエンジニアリングDソリューションズ社は、新たに代理店契約を締結し、日本製の樹脂流動解析ソフト「3DTIMON」の販売を開始することとなりました。
SOLIZE India Technologiesの沿革と実績
SOLIZE India Technologiesは、CAE(Computer-Aided Engineering)黎明期から汎用の構造解析ソフトウェアの販売代理店として、インドのCAE市場において重要な役割を果たしてきました。ソフトウェアの販売だけにとどまらず、製品導入に際し実証解析を行い、高度な技術的課題に対するエンジニアリングサービスを提供しています。これは、顧客のCAE業務を推進するためのトータルソリューションの一部として位置づけられています。
「3DTIMON」の特長と機能
「3DTIMON」は、東レエンジニアリングDソリューションズが開発した、35年以上の実績を持つ高機能な樹脂流動解析ソフトです。主に射出成形プロセスを高精度にシミュレーションすることで、樹脂部品の設計および製造の際の課題を効率良く解消することを目的としています。特に、直感的で優れたインターフェースと豊富な樹脂材料データベースにより、設計者や解析担当者など幅広いユーザー層に利用されることが期待されています。
主な製品特長
- 特許を取得した独自の技術「Light3D解析」を用いることで、フル3D解析に近い精度を短時間で提供します。
- 各種成形法に対応した拡張モジュールが用意されており、ユーザーは利用シーンに合わせて必要なモジュールを選び、追加することができます。経済的なライセンス形態が魅力です。
- 非晶性・結晶性を含む数多くの樹脂材料の特性が、データベースとして用意されています。特殊な樹脂についても、ユーザーの定義により物性値の登録が可能で、幅広いニーズに対応しています。
SOLIZE India Technologiesの役割
SOLIZE India Technologiesは、SOLIZE株式会社の100%子会社であり、Dassault Systemes社、VI-Grade社、MSC Software社のリーディングディストリビューターとして、多くのCAEソフトウェアの販売およびサポート工程に携わっています。さらに、顧客が直面するさまざまな技術的課題に対して、エンジニアリングサービスや技術コンサルティングを提供しています。
まとめ
インドでの「3DTIMON」の導入は、同国における樹脂流動解析の新たな選択肢を提供し、その可能性を広げるものと期待されています。SOLIZE India Technologiesと東レエンジニアリングの提携によって、革新的な解析技術がインド市場に浸透し、さらなるビジネス機会の創出が促進されることでしょう。