IHIの新たな挑戦:アンモニア専焼バーナの実用化
IHIは、このたび火力発電所用ボイラ向けに対象を絞った「アンモニア専焼バーナ」の開発を進め、実用化に向けた重要な技術検証を成功裏に終えました。この取り組みは、脱炭素化の一環として新しいエネルギー源であるアンモニアの利用促進を目的としています。
脱炭素化への具体的なステップ
IHIは、従来燃料である石炭や天然ガスからの完全な脱却を目指し、これまで火力発電と蒸気供給用ボイラの脱炭素化に向けた様々な技術を開発してきました。具体的には、2024年にはJERA碧南火力発電所4号機での燃料アンモニアを使用した大規模転換実証試験を計画しています。この試験では、アンモニアの熱量比を20%に設定し、その効果を検証することになります。
アンモニア専焼バーナの特長
今回開発されたアンモニア専焼バーナは、既存ボイラ設備に最小限の改造を施しながら、アンモニアの燃焼比率を段階的に高める設計がされています。最終的には、100%のアンモニア燃焼を目指すとしており、その第一歩として2022年には小型燃焼試験設備での安定燃焼に成功しました。アンモニアは燃焼が難しい特性がありますが、この技術により、NOxや未燃アンモニアの排出を低減しながらも、信頼性の高い燃焼を実現することが可能になります。
調整と検証
IHI相生事業所(兵庫県相生市)では、大型の燃焼試験設備を使用し、様々な負荷変動に対応した検証を重ねてきました。この工程で、バーナの構造や燃料供給方式を最適化し、広範囲な運転条件下での安定した燃焼が確認されました。これにより、実用レベルでの環境基準に適合する成果を得ることができました。
未来の展望
今後もIHIは、バーナの構造最適化や環境性能のさらなる向上に向けた研究を続けていく方針です。実機ボイラでの運用性評価を進め、アンモニア専焼バーナの実用化に向けた道筋を確立していく予定です。
このように、IHIは燃料アンモニアを用いた低炭素技術の提供を通じ、持続可能なエネルギーのトランジションを促進しつつ、地球環境の負荷低減に寄与することを目指します。要するに、IHIの新技術は環境に優しい未来の実現へ向けた重要なステップと言えるでしょう。