新社会人が抱えるテレワークへの不安
近年、テレワークは多くの企業で普及し、特に新型コロナウイルスの影響を受けて急速にその必要性が叫ばれています。株式会社学情が、2025年4月に入社予定の新社会人に対して行った調査によれば、入社後すぐにテレワークを実施することに対する「不安」を感じている新卒者が8割以上に上ることが明らかになりました。
テレワークへの抱える不安の実態
調査結果では、入社後すぐにテレワークを行うことに不安を感じると答えた新社会人は、44.9%が「不安がある」、そして35.9%が「どちらかと言えば不安がある」と回答。このデータを合算すると、なんと80%を超える新社会人が、入社後すぐのテレワークには懸念を抱いていることが分かります。
具体的な懸念としては、「対面の方が質問しやすい」「社内での人間関係が未構築の状態でのテレワークは不安」「相談しにくい環境では、業務を理解するスピードが遅くなる」といった意見が寄せられました。その一方で、「不安はない」と感じる新社会人も10.6%ほどおり、「オンライン授業に慣れているので不安が少ない」「学生時代のアルバイトでテレワークを経験しているので対応できる」といった意見が聞かれました。
不安を感じる具体的な要因
新社会人が入社後すぐにテレワークを行う場合に不安に思っていることは、最も多くの人が「仕事の進め方の習得」に懸念を抱いているという結果になりました。また、次いで「先輩や上司など社内の人間関係」や「仕事で必要なスキルの習得」、「同期とのつながり」とも続きます。
具体的な項目としては、
仕事の進め方の習得が85.0%と最も多く、
人間関係が73.1%、
スキルの習得が69.4%、そして
同期とのつながりが58.1%という結果になっています。これらの結果から、入社後すぐにリモート環境で業務をこなすことの難しさが浮き彫りとなっています。
今回の調査は2024年10月29日から11月11日にかけて行われたもので、有効回答数は198件です。調査対象はスカウト型就職サイト「あさがくナビ2025」の来訪者で、Web上でのアンケート調査が行われました。これらのデータは、今後の職場環境や新社会人のニーズを考えるうえで非常に重要なものとなっています。入社後の研修やサポート体制の見直しが求められる今、企業側の対応が注目されます。
結論
新型コロナウイルスの影響によって、テレワークは新しい働き方としてされるようになりましたが、その一方で新社会人が入社後にリモート業務を開始することに対して不安を抱く声が多く寄せられています。この調査結果は、入社後の支援体制や教育方法に変化をもたらすかもしれません。新しい職場環境での円滑なコミュニケーションのために、企業側の対応策が必要です。テレワークが当たり前になる時代に、どのように新社会人をサポートしていくかが今後の課題となるでしょう。