新ロボット基盤モデル開発
2025-01-23 14:06:30

産業界の期待を背負った新たなロボット基盤モデルの開発が始動

新しいロボット基盤モデルの開発が開始



国立研究開発法人である産業技術総合研究所(産総研)は、このたび製造、物流、小売などの産業さらには家庭やオフィスでのサービス分野において自動化を促進するためのロボット基盤モデルの研究開発に本格的に着手しました。この試みは、ロボットユーザーやロボットメーカーといった関係者との共創を通じて、作業自動化に関するさまざまな課題を解決することを目的としています。

背景にはどういった課題が?



近年のAI技術とロボティクス技術の融合は、ロボットの機能性を大幅に向上させる研究が進められています。特に、少子高齢化に伴う労働人口の減少が進む日本では、作業の自動化が求められる場面が増えています。これまでに多くの現場でロボットが導入されてきているものの、柔らかい物体や透明な物体を扱う際の動作は、従来のプログラミング方式では難しいという現実がありました。そのため、産総研は新たなロボット基盤モデルを通じて、これらの課題を解決しようと考えています。

産総研のこれまでの成果



産総研では、これまでに多様な作業に適用可能なロボット基盤モデルの構築に向けて、視覚と力覚の関係を模倣したAIモデル、人間の学習過程を基にした動作学習手法などの技術を発表してきました。また、データ収集に必要なロボット実験環境の整備も進めており、特にAI橋渡しクラウド(ABCI)を用いた計算資源の活用が期待されています。

社会実装の推進



今回の研究開発は、「フィジカル領域の生成AI基盤モデルに関する研究開発」として進められ、特に自動化が求められる分野に関連したロボット基盤モデルの開発を目指します。そのためには、大量の計算資源と現場データが必要不可欠ですが、個々の企業がこれを賄うことは難しいため、産総研は企業との協力を深めながら取り組んでいきます。技術コンサルティングや共同研究契約を通じて、事業者が実際のタスクテストを実施できる環境づくりを行う方針です。

具体的な連携や今後の展望



産総研は、研究における情報の共有も期待しており、各企業からのタスク事例に関する情報提供を歓迎しています。また、広く日本国内外のロボットで運用可能にするため、インテグレーション技術の検証も欠かせません。これにより、世界中のロボットシステムとの統合を進めることで、その普及と技術の向上を図ることを目指しています。

未来を見据えた取り組み



少子高齢化が進む中、ロボット基盤モデルの開発は、日本の産業界にも新たな可能性をもたらすことでしょう。産総研は今後もこの取り組みを通じて、社会課題の解決に向けた貢献をし続けることを掲げています。産業界だけでなく、様々な場面での自動化が進む日が待ち遠しいですね。


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