トランプ再熱狂の正体を探る新刊、8月19日発売
2024年の米大統領選挙が迫る中、トランプ元大統領への興味が再燃しています。多くのアメリカ国民が彼を支持する理由は一体何なのか。ジャーナリストの辻浩平氏が新書『トランプ再熱狂の正体』でこの不可解な現象を深く掘り下げています。今回の本は、単なるトランプへの賛否を超えて、支持者たちの声をじっくりと聞くことによって、彼らがなぜトランプを支持するのか、その背景に潜む論理や感情を探ります。
著者は、2020年から2023年まで米国の首都ワシントンで取材を行い、直接支持者と接触しながら彼らの考えに迫りました。日本では、トランプ支持者が「変わった人たち」として独特に描かれることもありますが、著者はそのような偏見を取り除き、アメリカの現状をより正確に理解することが重要だと主張しています。なぜトランプの支持が続くのか、そこにはアメリカが直面している文化的、社会的なギャップがあるのです。
飛躍的に変化するアメリカの価値観の中で、「メリークリスマス」という言葉が使いづらくなり、代わりに「ハッピー・ホリデイズ」という表現が一般化しています。この変化に対する反発や不安が、トランプのスローガンである「アメリカを再び偉大に」(MAGA)に共鳴する理由となっているのです。都市部と地方、エリート層と一般層との間に広がる分断は、トランプが結集した支持者層に強い感情を呼び起こしています。
本書の内容は多岐にわたります。第一章では、トランプかバイデンかという対立の中で繰り広げられる非難合戦を分析し、第二章では、保守とリベラルとの間で進行中の「文化戦争」に重点を置いています。さらに、選挙不正やアイデンティティ政治に関連する分断についても触れ、政治的な正義やフェイクニュースの台頭など、アメリカ特有の複雑な状況を解き明かします。
辻氏の取材を通じて分かるのは、トランプ支持者が単なる盲目的支持者ではなく、彼らなりの理由と情熱をもってトランプを支えていることです。この分析は、アメリカだけでなく、実は日本でも起こりつつある分断と共通する要素を持っていることを教えてくれます。これらは、国内外の政治状況を理解する上で非常に重要な視点となります。
新潮社から8月19日に発売されるこの書籍は、アメリカの今を理解するための貴重な一冊となるでしょう。トランプ人気の背後にある深層を探るこの機会を、ぜひお見逃しなく。
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