東京二期会が発表した2025-2026シーズンのオペララインアップ
2023年10月17日、東京二期会が2025-2026シーズンのオペララインアップを発表しました。このラインアップには、様々な演出家や作品が並び、オペラファンにとって見逃せない内容となっています。メイン作品として巨匠ペーター・コンヴュチュニー演出の《影のない女》をフィーチャーし、さらには「Tokyo Opera Days」と呼ばれるイベントも開催される予定です。
セッティングされた新しいラインアップ
今回の発表会には、東京二期会理事の大野徹也氏と理事長の山口毅氏が出席し、オペラ界の新たな時代に向けた抱負を語りました。特に大野氏は、「東京は世界でも有数のオペラ上演都市である」とし、海外からの観光客にも楽しんでもらえるイベントを強調しました。
2025年から2026年にかけての予定として、《さまよえるオランダ人》、《こうもり》、《ファウストの劫罰》、《カヴァレリア・ルスティカーナ》、そして《ルル》の全5作品が揃って計画されています。この中でも特に注目されるのは、演出家として深作健太氏が担当する《さまよえるオランダ人》。
注目の演出家たち
深作氏は「ワーグナーの作品でオペラ演出家としてのデビューを果たしてから10年が経ち、その思い入れは深い」と語ります。また、オペラの演出にあたっては、先代から受けた影響を次世代にどう伝えていくかを重視していると話しました。彼は特にワーグナーの音楽に内在する「優しさ」に魅力を感じ、新しい解釈を加えていく意向を示しています。
対して、ゼンタ役を演じる中江万柚子ソプラノも、自身の役作りへの情熱を表現しました。彼女はゼンタが持つ「オランダ人への愛」に対する一途さや魅力を強調し、観客に深く共感してもらえるよう全力で取り組むことを誓っています。
海外とのコラボレーション
今シーズンでは、国内外のアーティストやオペラ劇場とのコラボレーションも注目されています。特に、ベルリン・コーミッシェ・オーパーとの提携による《こうもり》の上演は、日本とドイツの文化が融合する貴重な機会です。エリアス・グランディが指揮を担当し、彼自身の背景にある国際的な視点が反映されることが期待されます。
また、アンドレア・バッティストーニとダミアーノ・ミキエレットのタッグによる《カヴァレリア・ルスティカーナ》と《道化師》の新制作も大きな話題です。イタリアの新世代の才能によるこのコラボレーションは、オペラ界のさらなる発展を象徴しています。
2025年以降の期待感
このラインアップにより、東京二期会はさらなる国際化と新たな才能の台頭を予見させます。現在、世界の文化とつながりながら日本のオペラ界がどう成長していくか、観客の期待も高まります。
最後に、全ての公演に関する詳細な情報やチケット情報は、東京二期会の公式ホームページで随時更新される予定です。オペラファンにとって、2025-2026シーズンは記憶に残るシーズンとなることでしょう。
東京二期会公式ホームページ