TOPPANホールディングスとnatが建設業界向けの新たな空間シミュレーション事業で提携

TOPPANホールディングスとnatの協業

東京を拠点とするTOPPANホールディングス株式会社とnat株式会社が、建設業界に特化した空間シミュレーションサービスの開発に向けて資本業務提携を結びました。この提携は、2024年11月末に実施される予定です。

この新たなサービスは、TOPPANグループが提供するBIMデータ管理サービス「GAMEDIOS® BIMオプション」と、natが開発した高精度AI測量アプリ「Scanat」の強力な融合によって実現します。これにより、建設業界における業務の生産性向上やデジタルトランスフォーメーション（DX）の推進を図ることが目的です。

協業の背景

近年、建設業界では人手不足や労働者の高齢化が進み、効率的な生産性向上が求められています。国土交通省は、ICT施工を含む「i-Construction」取り組みを推進しており、2024年度の目標は、建設現場の省人化を30%実現し、生産性を1.5倍に向上することです。TOPPANグループは、2022年から「GAMEDIOS® BIMオプション」を始め、BIMデータを簡単に利用できる環境を整えてきました。

また、natは「Share { the REAL }」というミッションのもと、誰でも現実空間を3D化できるツールを開発しています。「Scanat」は、アプリを用いて現実の空間を動画のようにスキャンし、誰でも簡単に記録や測量が行える機能を提供しています。この取り組みは、不動産業や製造業、さらに自治体の業務効率化にも貢献しています。

これは、TOPPANとnatが持つ知識やネットワークを融合し、建設業界におけるICTの活用を推進する大きなステップとなります。

協業の具体的な内容

1. 空間シミュレーションサービスの開発
natの「Scanat」で取得した高精度の3D空間データと、TOPPANの「GAMEDIOS® BIMオプション」で管理するBIMデータを結びつけ、現実のデジタルツイン空間におけるシミュレーションが可能になります。この技術により、従来の写真やバーチャルデータとは異なり、よりリアルな設計提案が実現します。

2. サービスの相互提案の推進
両社は互いの顧客に対してサービスの展開を行うことで、建設業や不動産、製造業、自治体などでのICT活用を広げ、業務の効率化を図ります。