京大形成外科が「ヒフメド for ホスピタル」を導入し、オンライン診療の効率化を実現!
2024年7月7日に開催された第136回関西形成外科学会学術集会にて、京都大学大学院医学研究科形成外科学(以下「京大形成外科」)は、株式会社Genonが開発した「ヒフメド for ホスピタル」(以下「ヒフメド」)の有用性について発表しました。
京大形成外科は、専門外来が充実していることから、遠方からの患者も多く来院しています。コロナ禍をきっかけにビデオ通話によるオンライン診療を開始しましたが、動画のため画質が粗く、患部の詳細な確認が難しいという課題がありました。特に小児患者は静止せず、画角から外れることが多く、衣服の着脱にも時間がかかるため、従来のオンライン診療では、患部の確認に時間を要していました。
さらに、メールでの患部画像のやり取りは、個人情報の取扱いに関する問題も抱えていました。そこで、京大形成外科は、2023年2月から巨大色素性母斑等へのレーザー治療において「ヒフメド」を導入し、患部画像の共有を安全かつ効率的に行う体制を整えました。
「ヒフメド」とは?
「ヒフメド」は、株式会社Genonが提供する、皮膚に疾患や傷を持つ患者がスマートフォンを使って症状を記録し、通っている医療機関に共有できるPersonal Health Record(PHR)ツールです。患者はLINEで通知を受け取り、診察日の登録や患部の経過観察写真、異常があった際の画像などを登録することができます。これらの情報はレポートにまとめられ、担当医にメールで送信されます。
「ヒフメド」導入による効果
「ヒフメド」導入によって、京大形成外科では以下の効果が得られました。
医師の負担軽減: 医師は患部画像を個別に管理する必要がなくなり、診療情報の共有がスムーズになりました。
患者の利便性向上: 患者はLINEを通じて簡単に患部画像をアップロードでき、診療前の画像確認も容易になりました。
セキュリティ強化: 個人情報保護法に基づくセキュリティが強化され、患者のプライバシーが守られています。
診療の効率化: 診察前に患部の状態を把握できるため、診療時間の短縮とスムーズな診察が可能になりました。
今後の展望
京大形成外科は、「ヒフメド」導入による効果を高く評価しており、今後も患者満足度向上と診療の質向上を目指し、積極的に活用していく予定です。
株式会社Genonは、今後も診療体験の向上と個別化医療の発展に貢献していくために、オンライン診療の推進と学術的な領域への参入を積極的に進めていきます。
まとめ
「ヒフメド」は、オンライン診療における患部画像共有の課題を解決し、医師と患者の双方にとって利便性の高いツールであることが証明されました。今後は、より多くの医療機関で導入され、医療現場の効率化と患者の生活の質向上に貢献していくことが期待されます。