2025年年間ベストセラー発表!
日本出版販売株式会社は、2025年12月1日に年間ベストセラーを発表しました。今年の総合第1位には、子どもから大人まで幅広く支持されている『大ピンチずかん3』が選ばれました。この作品は、日常生活の「あるある」なピンチをユーモラスに描き、読者に自己認識を促す内容になっています。シリーズ累計270万部を突破した人気作が、ついに年間総合1位に輝いたのです。
ベストセラーの全体傾向
2025年のベストセラーは、心や身体の癒しをテーマにした作品が上位を占め、消費者のウェルビーイング志向が反映されています。特に、SNSや口コミによる共感の重要性が高まり、これに応えるような本が多く支持される傾向が見受けられました。特に話題となった『国宝』は文庫版ながら、映画化の影響で多くの人々の心をつかみ、文庫ジャンルでは第1位を獲得しました。
各ジャンルの人気作品
総合ランキング
「大ピンチずかん3」の他にも注目すべき作品が多数ランクインしています。第2位には、第22回本屋大賞を受賞した『カフネ』が入っています。この作品は、現代の厳しい社会描写の中で、「食」を通じた癒しをテーマにした内容が話題を呼びました。また、3位には『改訂版 本当の自由を手に入れる お金の大学』が入り、物価高によりお金に対する関心が高まる中での支持が示されました。
単行本フィクション
単行本フィクション部門では、『カフネ』が第1位を獲得し、そのドラマチックな物語に多くの共感が寄せられています。また、雨穴の最新作『変な地図』も注目を集め、楽しみながらミステリーを解くスタイルが好評を得ています。
単行本実用
実用書部門では、『すべてを蒸したい せいろレシピ』が健康志向の高まりを受けて第1位に。油を使わずに調理できる「せいろ」のレシピが、身体に優しい食生活をサポートします。他にも、シニア層に向けたスマホの扱い方を指南する『世界一簡単!70歳からのスマホの使いこなし術』などもランクインしています。
文庫
文庫部門では、映画化により一層注目を集めた『国宝』が堂々の第1位。生き方を捧げる人々の苦悩と美しい生き様が感動を呼んでいます。また、第2位には原田ひ香の『青い壺』が入るなど、感動的なストーリーが引き続き評価されています。
新書ノンフィクション
新書ノンフィクション部門では、二宮和也の『独断と偏見』が第1位に。独自の視点からの問いかけが多くの読者の共感を得ています。
まとめ
2025年の年間ベストセラーは、心に響く作品が多くランクインしていることが印象的です。共感や癒しを求める読者のニーズに応える作品が増えていることが、今後の出版動向にも影響を与えることでしょう。今後もこのような作品が多くの人に広まっていくことを期待しています。